複素数平面
高校数学 完全教科書ノート
ゼロから青チャート(数C)レベルまで|第1章 複素数平面 目次完全対応|一般公開版
この科目で初めて出会う用語
- 複素数 z = a + bi(a,b は実数)
- 複素数平面:横軸=実部、縦軸=虚部
- 共役 z̄ = a − bi(虚部の符号反転)
- 絶対値 |z| = √(a²+b²)(原点からの距離)
- 極形式 z = r(cosθ + i sinθ)(長さ r、偏角 θ)
(2) (1+i)² = 1+2i+i² = 2i(90°回転2回)
(3) 1+i を極形式で → √2(cos45°+i sin45°)
直前1枚速習
| 分野 | 公式・キーワード |
|---|---|
| 代数 | z=a+bi、z̄、|z|²=z·z̄、実数⇔z=z̄ |
| 極形式 | z=reiθ、積→角の和、商→角の差、回転→乗法 |
| ド・モアブル | (cosθ+i sinθ)n=cos nθ+i sin nθ、zn=α |
| 図形 | |z−a|=r→円、内分(nα+mβ)/(m+n)、重心(α+β+γ)/3 |
| 変換 | w=αz+β(相似)、w=1/z(反転)、w=(αz+β)/(γz+δ)(メビウス) |
| 判定 | 平行→比が実数、垂直→比が純虚数、円上4点→交比が実数 |
第1章 複素数平面 — 全体地図
複素数平面
この章では、複素数 代数形式 a + bi を座標平面上の点として捉える 図形 の見方を身につける。和差・実数倍・共役複素数・絶対値の4つの基本操作を、 式(代数)と図(幾何)の両方で説明できるようにするのがゴール。目次p1
1-1 複素数 a+bi と複素数平面(ガウス平面)
横軸を実軸(Re 軸)、縦軸を虚軸(Im 軸)とする平面を複素数平面(ガウス平面)と呼び、 z = a + bi は座標平面上の点 P(a, b) に対応させて表す。b = 0 のとき z は実軸上の点(実数)、 a = 0 かつ b ≠ 0 のとき z は虚軸上の点(純虚数)になる。
2つの複素数が等しいとは、実部どうし・虚部どうしがそれぞれ等しいことである: a + bi = c + di ⟺ a = c かつ b = d。
AI整理 x + yi = (2x−1) + (y+3)i を満たす実数 x, y を求める問題では、実部・虚部を比較して x = 2x−1(→ x=1)、y = y+3(→ これは矛盾……のように見えるが、実際は「等式の右辺の式」と「左辺」を 比較する設問なので、与えられた等式の形に応じて連立方程式を作るのが基本手順」。
1-2 複素数の和・差・実数倍——ベクトルとしての演算
和:z1 + z2 = (a+c) + (b+d)i
差:z1 − z2 = (a−c) + (b−d)i
実数倍:実数 k に対して kz1 = ka + kbi
つまり実部どうし・虚部どうしを別々に計算すればよい(i を文字のように扱って整理し、i2 = −1 を使って まとめる、という操作を経ずに済む単純な形になっている)。
z1 + z2 = (3+1) + (1+2)i = 4 + 3i
z1 − z2 = (3−1) + (1−2)i = 2 − i
2z1 = 6 + 2i(矢印の長さが2倍、向きは同じ)
1-3 共役複素数——実軸に関する折り返し
・z + z = 2a(=2Re(z)、実数)
・z − z = 2bi(=2Im(z)·i、純虚数または0)
・z・z = a2 + b2(実数、しかも0以上)
・(z1 + z2) = z1+z2、(z1・z2) = z1z2 (和・積の共役は、共役の和・積に等しい)
z + z = 4(= 2×2)、z − z = 6i(= 2×3i)、z・z = (2+3i)(2−3i) = 4 − 9i2 = 4 + 9 = 13(= 22+32)
共役を使った実数化の例:1/(2+3i) の分母・分子に共役 2−3i を掛けると、
1/(2+3i) = (2−3i)/((2+3i)(2−3i)) = (2−3i)/13 = 2/13 − (3/13)i
1-4 絶対値と2点間の距離
これは z・z̄ = a2+b2 の平方根、すなわち |z| = √(z・z̄) とも書ける。
2つの複素数(=平面上の2点)z1, z2 の距離は |z1 − z2| で与えられる。
z1 = 1 + 2i、z2 = 4 + 6i の距離は |z1−z2| = |(1−4)+(2−6)i| = |−3−4i| = √((−3)2+(−4)2) = √25 = 5。
1-5 実数条件・純虚数条件——文字を含む複素数の判定
・z が実数 ⟺ b = 0 ⟺ z = z
・z が純虚数 ⟺ a = 0 かつ b ≠ 0 ⟺ z = −z かつ z ≠ 0
z = k − ki + 2i − 2i2 = k − ki + 2i + 2 = (k+2) + (2−k)i
実数になる条件:虚部 2−k = 0 ⟹ k = 2(このとき z = 4)
純虚数になる条件:実部 k+2 = 0 かつ虚部 2−k ≠ 0 ⟹ k = −2(このとき z = 4i、確かに実部0・虚部≠0)
1-6 この章のまとめ表
| 操作 | 代数的な定義 | 図形的な意味 |
|---|---|---|
| 和・差 | 実部・虚部を別々に加減 | ベクトルの平行四辺形則 |
| 実数倍 k | ka+kbi | 矢印を k 倍に伸縮(k<0 で反転) |
| 共役 z̄ | a−bi | 実軸に関する折り返し |
| 絶対値 |z| | √(a2+b2) | 原点からの距離 |
| 距離 | |z1−z2| | 2点間の線分の長さ |
極形式と乗法・除法
第1章の a+bi 表示(代数形式)は和差の計算には便利だが、 掛け算・割り算をすると i2=−1 の処理が絡んで式が煩雑になる。この章では複素数を 「原点からの距離 r」と「実軸となす角 θ」の組で表す 極形式 を導入し、 乗法・除法が 回転+拡大縮小 というシンプルな図形変換になることを示す。目次p1
2-1 極形式 r(cosθ + i sinθ)
z = r(cosθ + i sinθ)
という形に書ける。これを z の極形式という。θ は 2π(360°)を足し引きしても同じ点を表すため 一意には定まらないが、通常は 0 ≤ θ < 2π(または −π < θ ≤ π)の範囲でとる。
∴ 1+i = √2 (cos45° + i sin45°)
z = −√3 + i:r = √((√3)2+12) = 2、基準角 tanθref = 1/√3 ⟹ 30°、 第2象限(a<0, b>0)なので θ = 180°−30° = 150°(5π/6)。
∴ −√3+i = 2 (cos150° + i sin150°)
2-2 極形式の乗法——角は足し算、大きさは掛け算
z1z2 = r1r2 {cos(θ1+θ2) + i sin(θ1+θ2)}
(証明:展開して加法定理 cosθ1cosθ2−sinθ1sinθ2=cos(θ1+θ2)、 sinθ1cosθ2+cosθ1sinθ2=sin(θ1+θ2) を使うと直接示せる。)
つまり「絶対値は掛け算、偏角は足し算」:|z1z2| = |z1||z2|、arg(z1z2) = arg z1 + arg z2。
z1z2 = √2×2 {cos(45°+30°)+isin(45°+30°)} = 2√2 (cos75°+isin75°)
検算(a+bi のまま展開):(1+i)(√3+i) = √3+i+√3i+i2 = (√3−1)+(1+√3)i ≈ 0.73+2.73i。
絶対値 √(0.732+2.732) ≈ 2.83 ≈ 2√2、偏角 tan-1(2.73/0.73) ≈ 75° で一致する。
2-3 極形式の除法——角は引き算、大きさは割り算
z1/z2 = (r1/r2) {cos(θ1−θ2) + i sin(θ1−θ2)}
つまり「絶対値は割り算、偏角は引き算」:|z1/z2| = |z1|/|z2|、 arg(z1/z2) = arg z1 − arg z2。
(2√2/2) {cos(75°−30°)+isin(75°−30°)} = √2(cos45°+isin45°) = 1+i = z1
このように乗法・除法は互いに打ち消し合う、一貫した関係になっている。
2-4 複素数の乗法と回転移動
特に i = cos90°+isin90° を掛けることは 90° 回転、−1 を掛けることは 180° 回転、 −i を掛けることは −90°(=270°)回転に対応する。
原点以外の点 z0 を中心に θ 回転させたい場合は、いったん z0 を原点に平行移動してから回転し、 戻す:w = z0 + (z−z0)(cosθ+isinθ)。
(検算:座標の回転公式 (x,y)→(−y,x) でも (3,1)→(−1,3) となり一致)
z = 5+2i を中心 z0=1+i のまわりに90°回転:
w = (1+i) + {(5+2i)−(1+i)}·i = (1+i) + (4+i)i = (1+i) + (4i−1) = 0+5i = 5i
(検算:中心を原点に移した相対座標 (4,1) を90°回転すると (−1,4)、中心 (1,1) を足すと (0,5) で一致)
2-5 発展:ド・モアブルの定理への橋渡し
2-6 この章のまとめ表
| 演算 | 絶対値 | 偏角 |
|---|---|---|
| 乗法 z1・z2 | r1 × r2 | θ1 + θ2 |
| 除法 z1/z2 | r1 ÷ r2 | θ1 − θ2 |
| 回転(|w|=1 を掛ける) | 変化なし | +θ(w の偏角) |
| i を掛ける | 変化なし | +90° |
ド・モアブルの定理と n 乗根
第3章では、極形式に直した複素数のn乗を「掛け算1回」に圧縮するド・モアブルの定理を軸に、 方程式 zn=1 と zn=α の解法、そして頻出の「最小の自然数nを求める」問題までを一気に押さえる。 図形的には、これらの解は複素数平面上で単位円(または半径r1/nの円)に内接する正n角形の頂点として現れる—— ここを"見える化"できるかが得点力の分かれ目になる。
3-1. ド・モアブルの定理
zn = rn(cos nθ + i sin nθ)(ド・モアブルの定理)。特に r=1 なら (cosθ+isinθ)n = cos nθ + i sin nθ。n が正の整数のときは加法定理の繰り返し適用(数学的帰納法)で証明でき、n=0 は自明、n が負の整数のときは (cosθ+isinθ)-1 = cosθ-isinθ = cos(-θ)+isin(-θ) を使って正の場合に帰着させる。
3-2. zn=1 の解 — 1 の n 乗根
zk = cos(2kπ/n) + i sin(2kπ/n) (k=0,1,…,n-1)。
和 z0+z1+…+zn-1 = 0(公比ζ=cos(2π/n)+isin(2π/n)の等比数列の和 (ζn-1)/(ζ-1) はζn=1, ζ≠1 だから分子が0)
積 z0z1…zn-1 = (-1)n+1(zn-1=Π(z-zk) の定数項を比較すればわかる)。
3-3. zn=α の解 — n 乗根の一般形
zk = r1/n[cos((θ+2kπ)/n) + i sin((θ+2kπ)/n)] (k=0,1,…,n-1)。
zk = 2[cos((90°+360°k)/3)+isin((90°+360°k)/3)](k=0,1,2)→ 偏角は30°,150°,270°。
z0=2(cos30°+isin30°)=√3+i、z1=2(cos150°+isin150°)=-√3+i、z2=2(cos270°+isin270°)=-2i。
検算:z23=(-2i)3=-8i3=-8×(-i)=8i ✓。
z0=√2+√2i, z1=-√2+√2i, z2=-√2-√2i, z3=√2-√2i(正方形の4頂点)。検算:z04=(√2)4(1+i)4=4×(2i)2=4×(-4)=-16 ✓。
3-4. 最小の自然数 n を求める問題
・zn=1となる最小の自然数n ⇔ r=1 かつ nθ が 360°(2π) の倍数になる最小のn(=zの「位数」)。
・znが実数となる最小のn ⇔ sin nθ=0、すなわちnθが180°(π) の倍数になる最小のn。
複素数平面と図形
第4章は複素数平面を「図形の言葉」として使いこなす章。内分点・外分点・重心といった数学Ⅱの図形公式を 複素数で書き直すところから始め、軌跡の方程式、w=αz+β・w=1/z・1次分数変換・ジューコフスキー変換といった "複素数による写像"、そして角度・平行・垂直条件や三角形の形状決定まで、複素数平面の図形問題の全パターンを 一通り扱う。
4-1. 内分点・外分点・重心
m:nに内分する点 z = (n z1 + m z2)/(m+n)
m:nに外分する点(m≠n) z = (-n z1 + m z2)/(m-n)
中点(m=n=1の内分) z=(z1+z2)/2
3点 z1,z2,z3 を頂点とする三角形の重心 G=(z1+z2+z3)/3。
2:1に外分する点:z=(-1·(1+i)+2·(7+4i))/1=-1-i+14+8i=13+7i。
4-2. 軌跡の方程式
②|z-α|=|z-β|(α≠β)→ 2点α,βから等距離 → 線分αβの垂直二等分線。
③|z-α|=k|z-β|(k>0, k≠1, α≠β)→ アポロニウスの円(k=1のときは②の直線に退化)。
よって軌跡は原点中心・半径2の円 |z|=2(アポロニウスの円が原点中心の綺麗な円になる例)。
4-3. 1次変換 w=αz+β
w-z0 = α(z-z0)
と書き直せる。これは「点z0を中心に、偏角arg αだけ回転し、|α|倍に拡大・縮小する」変換(相似変換)そのもの。α=1のときは不動点を持たず、β方向への平行移動になる。
この変換は arg(i)=90° の回転かつ|i|=1倍(拡大なし)なので、z0=(3-i)/2 を中心とする90°回転を表す。
4-4. 反転変換 w=1/z
①原点を通らない円 ⇔ 原点を通らない円(半径・中心は変わる)
②原点を通る円(z=0を除く) ⇔ 原点を通らない直線
③原点を通る直線(z=0を除く) ⇔ 原点を通る直線
4-5. 1次分数変換(メビウス変換)w=(αz+β)/(γz+δ)
w = α/γ - (αδ-βγ)/γ · 1/(γz+δ)
と変形でき、①平行移動 →②反転(1/·) →③回転・拡大 →④平行移動の合成として書ける。①③④は円・直線を円・直線に写す変換(4-3参照)、②も4-4より円・直線を円・直線に写すので、1次分数変換は常に「円または直線」を「円または直線」に写す(「円々対応」と呼ばれる)。
w=(cosθ+isinθ+1)(cosθ-isinθ-1)/|cosθ+isinθ-1|² = -2i sinθ/|cosθ+isinθ-1|²
となり常に純虚数——すなわち単位円は虚軸(原点を通る直線)に写る。
4-6. ジューコフスキー変換 w=z+1/z
w = r(cosθ+isinθ) + (1/r)(cosθ-isinθ) = (r+1/r)cosθ + i(r-1/r)sinθ
よって Re w=(r+1/r)cosθ, Im w=(r-1/r)sinθ から
(Re w /(r+1/r))² + (Im w /(r-1/r))² = cos²θ+sin²θ = 1
これは長軸 r+1/r・短軸|r-1/r|の楕円。r=1(単位円)のときは短軸が0になり、線分[-2,2]に退化する。
4-7. 複素数と不等式
|z1+z2| ≤ |z1|+|z2|(等号成立は z1,z2が原点から見て同じ向き、すなわち片方が他方の0以上の実数倍のとき)
|z1-z2| ≥ ||z1|-|z2||(同様の等号条件)。
|z-(3+4i)| ≤ |z|+|3+4i| = 2+5 = 7(等号は zが-(3+4i)方向、z=-2(3+4i)/5のとき)
|z-(3+4i)| ≥ ||3+4i|-|z|| = |5-2| = 3(等号は zが(3+4i)方向、z=2(3+4i)/5のとき)
よって最大値7、最小値3。
4-8. 角度・平行・垂直条件
①A,B,C が一直線上 ⇔ w が実数。
②AB⊥AC ⇔ w が0でない純虚数。
2直線AB, CDについては v=(z2-z1)/(z4-z3) を使い、AB∥CD ⇔ vが実数、AB⊥CD ⇔ vが純虚数。
4-9. 三角形の形状決定
(z3-z1) = (z2-z1)(cos60°±isin60°)
これと同値な対称条件が
z1²+z2²+z3² = z1z2+z2z3+z3z1
(ω=cos120°+isin120°とおくと左辺-右辺 = (z1+ωz2+ω²z3)(z1+ω²z2+ωz3) と因数分解でき、どちらかの因子が0になることが正三角形条件と一致する)。
頂点z1が直角二等辺三角形の直角の頂点 ⇔ (z3-z1) = ±i(z2-z1)。
回転で確認:(z3-z1)/(z2-z1) = (1+√3i)/2 = cos60°+isin60° ✓
対称式で確認:z1²+z2²+z3² = 0+1+(-1+√3i)/2 = (1+√3i)/2、z1z2+z2z3+z3z1 = 0+(1+√3i)/2+0 = (1+√3i)/2。両辺が一致し正三角形と確認できた ✓
複素数平面と図形 — 重心・外心・内心から点列まで
第1〜4章の計算(極形式・回転・n乗根)を土台に、図形問題への応用を扱う。 青チャートで「難」に分類される単元だが、公式を丸暗記するのではなく「なぜその式で図形の条件を表せるのか」 を押さえれば、初見の設定でも自分で式を組み立てられるようになる。
1. 重心・外心・内心の公式
2. 直線の方程式(2点を通る形・一般形)
3. 直線に関する対称点(反転公式)
z′ = α + [(β−α)/(β−α)] · (z−α)
で与えられる。
4. 三角形の相似条件
(γ−α)/(β−α) = (ε−α)/(δ−α)。
5. 円に内接する四角形の条件(複比)
(z₁,z₂;z₃,z₄) = [(z₁−z₃)(z₂−z₄)] / [(z₁−z₄)(z₂−z₃)]
と定める。この値が実数であることが、4点が同一円周上または同一直線上にあるための必要十分条件。
6. 方程式と複素数平面
② z^n = α(α≠0)の n 個の解は、原点を中心とする半径 |α|^(1/n) の円周上に等間隔(偏角の差 2π/n)に並ぶ=正n角形の頂点をなす。
7. 図形的条件(垂直・平行・正三角形)
・AB∥AC ⟺ (γ−α)/(β−α) が実数
・AB⊥AC ⟺ (γ−α)/(β−α) が純虚数
・△ABC が正三角形 ⟺ α²+β²+γ² = αβ+βγ+γα
8. 点列(漸化式と収束)— Lv4-5
試験範囲外だが知っておくと得する話
複素数 z=x+yi は,平面ベクトル (x, y) と本質的に同じ情報を持つ。加減法はベクトルの 加減法そのもの(z₁±z₂ ⟺ 平行四辺形則)。違いは複素数には「掛け算」があること。 2つのベクトルの積という演算はふつう定義できないが,複素数の積は「拡大・縮小+回転」という 明確な幾何的意味を持つ。この“積が使える”点こそが、複素数平面がベクトルより図形問題で 強力な理由。
z^n=1 の n 個の解のうち,n乗して初めて1になる(それより小さい正の指数では1にならない) ものを原始n乗根という。例えば1の6乗根6個のうち,原始6乗根は cos60°+i sin60° と cos300°+i sin300° の2個だけ(他は指数を約数まで下げると1になってしまう)。 一般に原始n乗根の個数はオイラーのφ関数 φ(n) で数えられる(n=6なら φ(6)=2)。 例題18の「べき等式の最小指数」は,まさに与えられた z がどの n の原始n乗根かを当てる問題だった。
w = (az+b)/(cz+d)(ad−bc≠0)の形の変換をメビウス変換(一次分数変換)と呼ぶ。 高校範囲を超えるが,「円または直線を,円または直線に写す」という性質を持ち, アポロニウスの円(例題26)のような図形がなぜ円になるのか,をより一般的に説明できる枠組み。 大学の複素解析で本格的に学ぶ。
w = (1/2)(z+1/z) という変換をジューコフスキー変換と呼ぶ。単位円 |z|=1 上の点を 実軸上の線分 [−1,1] に写す性質があり,航空力学で翼型(ジューコフスキー翼)の設計に使われた 歴史的に有名な変換。例題34で登場した「z+1/z」という式は,実はこの変換の2倍に他ならない。
w = 1/z(複素数の反転)は,原点を中心とする反転と呼ばれる変換。原点を通らない円は 円に,原点を通る円は直線に写るという美しい性質がある。「なぜ複素数の割り算が図形問題で 円や直線を作り出すのか」という疑問は,この反転の性質から理解できる。円に内接する四角形の 条件(例題29の複比)とも関係が深い。
複素数平面における図形の一般方程式は次の2つに集約できる。
直線:az+az+c=0(aは0でない複素数,cは実数)
円:zz+az+az+c=0(aは複素数,cは実数,|a|²−c>0)。 中心は −a,半径は √(|a|²−c)。
円の方程式で a=0, c=−r² とすれば zz=r²,つまり |z|=r(原点中心の円)になる、 という具合に第1〜4章で扱ってきた個々の式は,すべてこの一般形の特殊ケースとして統一的に 理解できる。
用語集(38語)
| 用語 | 定義 | 例 |
|---|---|---|
| 虚数単位 i | i² = −1 を満たす数。実数では解けない x²+1=0 の解として導入。 | i³ = −i、i⁴ = 1。 |
| 複素数 | a+bi(a,b は実数)の形で表せる数の全体。 | 3+4i、−2−i など。 |
| 実部・虚部 | z=a+bi において Re(z)=a、Im(z)=b。 | z=3+4i → 実部3、虚部4。 |
| 複素数平面 | 横軸に実部・縦軸に虚部をとる座標平面。点 z=a+bi と1対1対応。 | ガウス平面とも呼ぶ。 |
| 共役複素数 | z=a+bi の共役は z̄=a−bi。虚部の符号を反転。 | z·z̄ = a²+b² = |z|²。 |
| 絶対値 |z| | 原点からの距離。√(a²+b²)。 | |3+4i| = 5。 |
| 2点間の距離 | |z₁−z₂| が複素平面上の距離。 | z₁=1、z₂=i → 距離 √2。 |
| 実数条件 | z が実数 ⇔ Im(z)=0 ⇔ z=z̄。 | z が純虚数 ⇔ Re(z)=0 かつ z≠0。 |
| 極形式 | z = r(cosθ + i sinθ) = re^(iθ)。r=|z|、θ=arg z。 | 1+i = √2(cos45°+i sin45°)。 |
| 偏角 arg z | 正の実軸から z への角(主値は −π| arg(1+i) = π/4。 | |
| 複素数の和・差 | 実部同士・虚部同士を計算(ベクトル和と同じ)。 | (1+2i)+(3−i)=4+i。 |
| 複素数の積 | 分配法則で展開。極形式では角を足す。 | (1+i)(1−i)=2。 |
| 複素数の商 | 分母を共役で実数化。極形式では角を引く。 | (1+i)/(1−i)=i。 |
| 回転 | 原点中心に角θ回転:z ↦ e^(iθ)·z。 | i は 1 を 90° 回転した点。 |
| 点α中心の回転 | z ↦ e^(iθ)(z−α)+α。 | α を中心に角θだけ回す。 |
| ド・モアブルの定理 | (cosθ+i sinθ)ⁿ = cos(nθ)+i sin(nθ)。 | 積の極形式から導く。 |
| 1の n 乗根 | zⁿ=1 の解は e^(2πik/n)(k=0,…,n−1)。正多角形の頂点。 | 3乗根は正三角形の頂点。 |
| zⁿ=α の解 | α の極形式 r e^(iφ) から、z_k = ⁿ√r·e^(i(φ+2πk)/n)。 | z³=8i の解は 3 個。 |
| 原始 n 乗根 | zⁿ=1 かつ z^k≠1(0| ω=e^(2πi/5) は原始5乗根。 | |
| 内分点・外分点 | A,B を m:n で内分する点:(nα+mβ)/(m+n)。 | 中点は (α+β)/2。 |
| 重心 | 三角形の頂点 α,β,γ の重心 G=(α+β+γ)/3。 | 3頂点の平均。 |
| 軌跡(方程式) | |z−a|=r は中心 a 半径 r の円。 | |z−1|=|z−i| は垂直二等分線。 |
| 一次変換 w=αz+β | 拡大・回転・平行移動の合成。 | α≠0 なら相似変換。 |
| 反転 w=1/z | 原点中心の反転+実軸対称。円↔直線(無限遠点通過)に変換。 | 単位円は自分自身。 |
| メビウス変換 | w=(αz+β)/(γz+δ)、αδ−βγ≠0。円・直線を円・直線に写す。 | 一次変換+反転の合成。 |
| ジューコフスキー変換 | w=z+a²/z。楕円を円に近づける(流体力学)。 | a=1 なら焦点 ±2。 |
| 不等式の領域 | |z−a| | 境界は等号で与える。 |
| 2線分のなす角 | arg((z₂−z₁)/(w₂−w₁)) が向きを含む角。 | 平行 ⇔ 比が正の実数倍。 |
| 垂直条件 | 2ベクトルに対応する複素数の比が純虚数。 | (z₂−z₁)/(w₂−w₁) が純虚数。 |
| 外心 | 3辺の垂直二等分線の交点。頂点 α,β,γ からの距離が等しい点。 | 外接円の中心。 |
| 内心 | 3辺から等距離の点。角の二等分線の交点。 | 内接円の中心。 |
| 直線の方程式 | (z̄−z₀)/(w̄−w₀) が実数、または az̄+āz=b 型。 | 2点 z₀,w₀ を通る直線。 |
| 対称点 | 直線 l に関する z の対称点は、l 上の垂足を挟んで中点になる点。 | 実軸対称は z̄。 |
| 相似 | 対応する辺の比が一定。複素数では比が一定の実数倍。 | 回転+拡大で一致。 |
| 円に内接する四角形 | 4点が同一円上 ⇔ 交比が実数(または対角の角の和が π)。 | 対角の和が 180°。 |
| 実係数方程式 | 係数が実数なら非実数解は共役対で現れる。 | 2次方程式の判別式 D<0 で共役複素解。 |
| 交比 | (α,β;γ,δ) = (α−γ)(β−δ)/((α−δ)(β−γ))。円・直線の判定に使う。 | 4点が同一円上 ⇔ 交比が実数。 |
| 点列・漸化式 | z_{n+1}=f(z_n) で定まる点列。極限・周期を調べる。 | ニュートン法は z_{n+1}=z_n−f(z_n)/f'(z_n)。 |
公式早見表
| 種類 | 公式 |
|---|---|
| 絶対値 | |z|² = z·z̄、|z₁·z₂| = |z₁||z₂| |
| 極形式 | z₁z₂ → 角の和、z₁/z₂ → 角の差 |
| 回転 | 原点中心:z' = eiθz、α中心:z' = eiθ(z−α)+α |
| ド・モアブル | (cosθ+i sinθ)n = cos nθ + i sin nθ |
| n乗根 | zn=α → zk = n√r · ei(φ+2πk)/n |
| 内分 | m:n 内分点 (nα+mβ)/(m+n) |
| 重心 | G = (α+β+γ)/3 |
| 円 | |z−a| = r |
| 垂直二等分線 | |z−α| = |z−β| |
| 反転 | w = 1/z |
| メビウス | w = (αz+β)/(γz+δ)、αδ−βγ≠0 |
| 平行・垂直 | (z₂−z₁)/(w₂−w₁) が実数⇔平行、純虚数⇔垂直 |
複素数平面 例題1〜44
青チャート準拠の構成。各問題は解答非表示で掲載しているので,まず自力で解いてから 「解答を見る」を開いて答え合わせをすること。レベル表示 Lv1〜Lv5 は難易度の目安。
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(1) 2z₁=6+4i, 3z₂=−3+12i より
2z₁−3z₂ = (6+4i)−(−3+12i) = (6+3)+(4−12)i = 9−8i
(2) z₁+z₂ = (3−1)+(2+4)i = 2+6i
答え:(1) 9−8i (2) 2+6i
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z=2−3i だから,z+z=4,z−z=6i,zz=|z|²=2²+3²=13。
w を計算:分母の共役 (3+i) を掛けて
w = (1+2i)(3+i) / [(3−i)(3+i)] = (3+i+6i+2i²)/10 = (1+7i)/10
よって w = (1−7i)/10。
答え:z+z=4, z−z=6i, zz=13, w=1/10−(7/10)i
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2点間の距離 = |z_B−z_A| = |(−1+i)−(3+4i)| = |−4−3i| = √(16+9) = √25 = 5
|3−4i| = √(9+16) = 5
答え:AB=5,|3−4i|=5
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z=x+yi とおくと |z−2i|²=|z+2|² より
x²+(y−2)² = (x+2)²+y²
x²+y²−4y+4 = x²+4x+4+y²
−4y = 4x ⟹ y=−x(点 2i と −2 を結ぶ線分の垂直二等分線)
|z|=2, arg z=2π/3=120° より
z = 2(cos120°+i sin120°) = 2(−1/2 + (√3/2)i) = −1+√3 i
答え:軌跡は直線 y=−x(x+y=0),z=−1+√3 i
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分母を実数化する:
z = (x+i)²/[(x−i)(x+i)] = (x²−1+2xi)/(x²+1)
実部 (x²−1)/(x²+1) = 0 かつ 虚部 2x/(x²+1) ≠ 0 が条件。
実部=0 ⟹ x²=1 ⟹ x=±1(このとき虚部は ±1 で 0 でないのでOK)
x=1 のとき z=(1+i)/(1−i)=i,x=−1 のとき z=−i(検算OK)。
答え:x=±1
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|z| = √(3+1) = 2。cosθ=−√3/2, sinθ=1/2 を満たす θ は θ=5π/6。
答え:z = 2(cos(5π/6)+i sin(5π/6))
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積は絶対値の積・偏角の和,商は絶対値の商・偏角の差。
z₁z₂ = 2·3(cos(50°+20°)+i sin(50°+20°)) = 6(cos70°+i sin70°)
z₁/z₂ = (2/3)(cos(50°−20°)+i sin(50°−20°)) = (2/3)(cos30°+i sin30°)
答え:z₁z₂=6(cos70°+i sin70°),z₁/z₂=(2/3)(cos30°+i sin30°)
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z₁=√2(cos45°+i sin45°), z₂=2(cos30°+i sin30°) より
z₁z₂ = 2√2(cos75°+i sin75°) …①
一方,直接展開すると
z₁z₂=(1+i)(√3+i)=√3+i+√3 i+i² = (√3−1)+(1+√3)i …②
①②の実部・虚部を比較して
2√2 cos75° = √3−1 ⟹ cos75° = (√3−1)/(2√2) = (√6−√2)/4
2√2 sin75° = √3+1 ⟹ sin75° = (√3+1)/(2√2) = (√6+√2)/4
答え:cos75°=(√6−√2)/4,sin75°=(√6+√2)/4
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√3+i = 2(cos30°+i sin30°),1−i = √2(cos(−45°)+i sin(−45°))
z = (2/√2)(cos(30°−(−45°))+i sin(75°)) = √2(cos75°+i sin75°)
z⁶ = (√2)⁶(cos450°+i sin450°) = 8(cos90°+i sin90°) = 8i
答え:z=√2(cos75°+i sin75°),z⁶=8i
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90°回転は i を掛けることに対応する。
i(2+3i) = 2i+3i² = −3+2i
答え:−3+2i
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公式:w−α = (z−α)(cos60°+i sin60°)
z−α = 3+4i,cos60°+i sin60° = 1/2 + (√3/2)i より
(3+4i)(1/2+(√3/2)i) = 3/2 + (3√3/2)i + 2i + 2√3 i² = (3/2−2√3) + (2+3√3/2)i
w = α + この値 = (1+3/2−2√3) + (1+2+3√3/2)i = (5/2−2√3) + (3+3√3/2)i
答え:w = (5/2−2√3) + (3+(3√3)/2)i (≈ −0.96+5.60i)
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B−A = 3(実数)。C は A を中心に B を ±60° 回転した点。
C = A + 3(cos60°±i sin60°) = A + 3/2 ± (3√3/2)i
C₁ = 2+i+3/2+(3√3/2)i = 7/2 + (1+3√3/2)i (≈3.5+3.60i)
C₂ = 2+i+3/2−(3√3/2)i = 7/2 + (1−3√3/2)i (≈3.5−1.60i)
答え:C = 7/2+(1+3√3/2)i または 7/2+(1−3√3/2)i
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1+i = √2(cos45°+i sin45°)
(1+i)⁸ = (√2)⁸(cos360°+i sin360°) = 16×1 = 16
答え:16
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√3+i = 2(cos30°+i sin30°)
(√3+i)⁹ = 2⁹(cos270°+i sin270°) = 512(0−i) = −512i
答え:−512i
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z³−1=0 ⟹ (z−1)(z²+z+1)=0
z=1,または z²+z+1=0 より z=(−1±√3 i)/2
答え:z=1, (−1+√3 i)/2, (−1−√3 i)/2
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−4 = 4(cosπ+i sinπ)。|z|=4^(1/4)=√2,arg z=(π+2kπ)/4 (k=0,1,2,3)。
k=0: √2(cos45°+i sin45°)=1+i
k=1: √2(cos135°+i sin135°)=−1+i
k=2: √2(cos225°+i sin225°)=−1−i
k=3: √2(cos315°+i sin315°)=1−i
検算:(1+i)²=2i,(2i)²=−4 ✓
答え:z=1+i, −1+i, −1−i, 1−i
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ωは z⁵−1=0 の解。z⁵−1=(z−1)(z⁴+z³+z²+z+1)=0 より,ω は z⁴+z³+z²+z+1=0 の解だから
1+ω+ω²+ω³+ω⁴=0
ω=cos72°+i sin72° とみなせて,ω⁴=cos288°+i sin288°=cos(−72°)+i sin(−72°)。
ω+ω⁴=2cos72°。cos72°=(√5−1)/4 なので
ω+ω⁴ = (√5−1)/2
答え:1+ω+ω²+ω³+ω⁴=0,ω+ω⁴=(√5−1)/2
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z=(1+i)/√2=cos45°+i sin45°。z^n=1 ⟺ 45n が360の倍数 ⟺ n は8の倍数。最小の n は8。
z=(−1+√3 i)/2=cos120°+i sin120°。z^n=1 ⟺ 120n が360の倍数 ⟺ n は3の倍数。最小の n は3。
答え:前者 n=8,後者 n=3
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z⁶=1 ⟹ z=cos60k°+i sin60k°(k=0,1,2,3,4,5)
k=0: 1 k=1: 1/2+(√3/2)i k=2: −1/2+(√3/2)i k=3: −1
k=4: −1/2−(√3/2)i k=5: 1/2−(√3/2)i
答え:単位円に内接する正六角形の頂点をなす
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P(1:2内分)= (2A+1B)/3 = (2(1+2i)+(7+8i))/3 = (9+12i)/3 = 3+4i
Q(2:1外分)= (2B−1A)/(2−1) = 2(7+8i)−(1+2i) = 13+14i
G = (A+B+C)/3 = (1+2i+7+8i+4−i)/3 = (12+9i)/3 = 4+3i
答え:P=3+4i,Q=13+14i,G=4+3i
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まず正三角形であることを確認:AB=4,AC=|2+2√3 i|=√(4+12)=4,BC=|2+2√3 i−4|=|−2+2√3 i|=√(4+12)=4。 3辺が等しいので正三角形。
正三角形では外心=内心=重心が一致するので
外心 = (A+B+C)/3 = (0+4+2+2√3 i)/3 = 2+(2√3/3)i
答え:外心 = 2+(2√3/3)i
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条件は (z−α)/(β−α) が実数。β−α=2−3i。
直接 x,y で処理すると,A(1,2), B(3,−1) を通る直線の傾きは (−1−2)/(3−1)=−3/2 なので
y−2 = −3/2 (x−1) ⟹ 3x+2y−7=0
複素数条件 Im[(z−α)(β−α)]=0 を展開しても同じ 3x+2y−7=0 が得られ検算一致。
答え:3x+2y−7=0
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|z−A|=|z−B| を x,y で展開:
(x−2)²+(y−1)² = (x+2)²+(y−5)²
−4x−2y+5 = 4x−10y+29
−8x+8y−24=0 ⟹ x−y+3=0
検算:中点 (0,3) は 0−3+3=0 を満たす ✓
答え:x−y+3=0(y=x+3)
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直線上の2点 α=1((1,0)), β=i((0,1))をとる。β−α=−1+i。
反転公式 z = α + [(β−α)/(β−α)]·(z₀−α) を用いる。
(β−α)/(β−α) = (−1+i)/(−1−i) = −i(分母の実数化で計算)
(z₀−α) = 2+i = 2−i
z = 1 + (−i)(2−i) = 1 + (−2i+i²) = 1−1−2i = −2i
検算:中点 (0.5,−0.5) は x+y=1 上にない…と思いきや 0.5+(−0.5)=0≠1。 線分の中点は直線上にある必要はなく,正しくは中点から直線への垂線の足が一致することを確認する (垂線の足 (1.5,−0.5) は 1.5+(−0.5)=1 を満たし ✓)。
答え:z=−2i
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|z−3+i| = |z−(3−i)| = 2 と読み替える。
答え:中心 3−i,半径 2 の円
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両辺を2乗:(x−4)²+y² = 4[(x−1)²+y²]
x²−8x+16+y² = 4x²−8x+4+4y²
整理すると −3x²−3y²+12=0 ⟹ x²+y²=4
検算:点(2,0)で |2−4|=2, 2|2−1|=2 ✓。点(0,2)で |−4+2i|=√20, 2|−1+2i|=2√5=√20 ✓。
答え:中心原点,半径2の円(|z|=2)
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(1+√3 i)/2 の絶対値は √(1+3)/2=1,偏角は60°。
絶対値1 ⟹ |γ−α|=|β−α|(AC=AB)。偏角60° ⟹ ∠BAC=60°。
2辺が等しく,その間の角が60°の二等辺三角形は正三角形になる。
答え:AB=AC, ∠A=60° より正三角形
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(C−A)/(B−A) = (1+i)/2
(E−A)/(D−A) = (2+2i)/4 = (1+i)/2
両者が一致するので,向きも含めて △ABC∽△ADE。相似比は |D−A|/|B−A| = 4/2 = 2。
検算:AD/AB=2, AE/AC=|2+2i|/|1+i|=2√2/√2=2, ∠BAC=∠DAE=45° と個別に確認しても一致。
答え:△ABC∽△ADE(相似比2)
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複比 (A,B;C,D) = [(A−C)(B−D)] / [(A−D)(B−C)] を計算する。
A−C=2, B−D=2i, A−D=1+i, B−C=1+i
複比 = (2)(2i) / [(1+i)(1+i)] = 4i/(2i) = 2(実数)
複比が実数なので4点は同一円周上(または同一直線上)にある。実際 A,B,C,D はすべて |z|=1 上にあり, 複比の判定と一致する。
答え:複比=2(実数)⟹ 同一円周上にある
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β−α=(3+3i)−(1+i)=2+2i,γ−α=(4i)−(1+i)=−1+3i
(γ−α)/(β−α) = (−1+3i)/(2+2i)。分母を実数化:
= (−1+3i)(2−2i) / [(2+2i)(2−2i)] = (−2+2i+6i−6i²)/8 = (4+8i)/8 = 1/2+i
実部が0でないので純虚数ではない。
答え:垂直ではない
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x=2 で割ると x³−4x²+6x−4 = (x−2)(x²−2x+2)
x²−2x+2=0 を解の公式で解くと x=(2±√(4−8))/2=(2±2i)/2=1±i
実数係数の方程式なので,虚数解 1+i と 1−i が共役な組で現れているのは自然。
答え:x=2, 1+i, 1−i
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対角線ACの中点:(α+γ)/2
対角線BDの中点:(β+δ)/2
仮定 α+γ=β+δ より,両辺を2で割ると (α+γ)/2 = (β+δ)/2。
したがって2つの中点は一致する。(一般に「対角線が互いの中点で交わる」ことは平行四辺形の必要十分条件。)
証明終
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|1+i|=√2 なので (1+i)z は,zが半径1の円を動くとき,半径√2の円を動く。
さらに定数 (2−i) を加えると,中心が (2−i) だけ平行移動する。
答え:中心 2−i,半径 √2 の円(|w−(2−i)|=√2)
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w が実数 ⟺ w = w。w = z + 1/z だから
z+1/z = z+1/z ⟹ z−z = 1/z−1/z = (z−z)/(zz)
(z−z)·[1 − 1/(zz)] = 0 より,z=z(zが実数)または zz=|z|²=1(|z|=1)
答え:zが0でない実数,または |z|=1
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|z−2|² = (z−2)(z−2) = zz−2z−2z+4 = 1−2(z+z)+4 = 5−2(z+z)
|z+2|² = zz+2z+2z+4 = 1+2(z+z)+4 = 5+2(z+z)
和をとると (z+z) の項が打ち消し合い,5−2(z+z)+5+2(z+z) = 10
検算:z=1 のとき |1−2|²+|1+2|²=1+9=10 ✓。z=i のとき |i−2|²+|i+2|²=5+5=10 ✓。
答え:10(zの位置によらず一定)
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(cosθ+i sinθ)³ = cos3θ+i sin3θ(ド・モアブルの定理)
左辺を展開:cos³θ+3i cos²θ sinθ+3cosθ(i sinθ)²+(i sinθ)³
= cos³θ−3cosθ sin²θ + i(3cos²θ sinθ−sin³θ)
実部を比較:cos3θ = cos³θ−3cosθ sin²θ = cos³θ−3cosθ(1−cos²θ) = 4cos³θ−3cosθ
答え:cos3θ = 4cos³θ−3cosθ(虚部からは sin3θ=3sinθ−4sin³θ も同時に得られる)
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これは公比 r=(1+i)/2 の等比数列なので z_n = z₁·r^(n−1) = [(1+i)/2]^(n−1)
|r| = |1+i|/2 = √2/2 = 1/√2 < 1 なので,n→∞ で |z_n|=(1/√2)^(n−1)→0
答え:z_n=[(1+i)/2]^(n−1),極限は 0(原点に渦を巻きながら収束)
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z₁=2 は実数なので,以後すべて実数のまま推移する(√3を求めるニュートン法=バビロニア法)。
z₂ = (1/2)(2+3/2) = (1/2)(7/2) = 7/4
z₃ = (1/2)(7/4+3/(7/4)) = (1/2)(7/4+12/7) = (1/2)(97/28) = 97/56 ≈ 1.732143
√3 ≈ 1.732051 なので z₃ は √3 に非常に近い。実際この漸化式は z_n→√3 に収束することが知られる。
答え:z₂=7/4,z₃=97/56,z_n→√3(n→∞)
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正五角形の頂点は原点を中心に72°ずつ回転した点なので
z_k = 2(cos72°k + i sin72°k) (k=0,1,2,3,4)
z₀=2, z₁=2(cos72°+i sin72°), z₂=2(cos144°+i sin144°), z₃=2(cos216°+i sin216°), z₄=2(cos288°+i sin288°)
(cos72°=(√5−1)/4 などを用いれば x+yi の具体形にも直せるが,通常は極形式のままで解答としてよい)
答え:z_k=2(cos72°k+i sin72°k)(k=0,1,2,3,4)
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対角線の交点(正方形の中心)=ACの中点 = (1+5)/2+(1+5)/2 i = 3+3i
中心からAへのベクトル:A−中心 = (1+i)−(3+3i) = −2−2i
B, Dはこのベクトルを中心のまわりに±90°回転した点:
+90°(×i):i(−2−2i) = −2i+2 = 2−2i ⟹ B = 3+3i+2−2i = 5+i
−90°(×(−i)):−i(−2−2i) = 2i−2 = −2+2i ⟹ D = 3+3i−2+2i = 1+5i
検算:AB=B−A=4,BC=C−B=4i。|AB|=|BC|=4 かつ実数×純虚数で直交 ⟹ 正方形の条件を満たす。
答え:B=5+i,D=1+5i
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z³+z²+z+1 = z²(z+1)+(z+1) = (z+1)(z²+1) = 0
よって z=−1, i, −i
頂点 A(−1,0), B(0,1), C(0,−1) とすると,AB=(0−(−1))+(1−0)i=1+i, AC=(0−(−1))+(−1−0)i=1−i。 |AB|=|AC|=√2。AB·AC(実部同士・虚部同士の内積)=1×1+1×(−1)=0 より AB⊥AC。
2辺が等しく直角なので,頂点Aで直角をなす直角二等辺三角形。面積=(1/2)·√2·√2=1。
答え:z=−1,i,−i。Aで直角の直角二等辺三角形(面積1)
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辺BCの中点 M = (β+γ)/2。中線AM上の点で,Aから2:1に内分する点を G' とすると
G' = [1·α+2·M] / (1+2) = [α+2·(β+γ)/2] / 3 = (α+β+γ)/3
同様に辺CA, ABの中点を用いた中線でも,Bから2:1, Cから2:1に内分する点はいずれも (α+β+γ)/3 に一致する(対称性より明らか)。
したがって3本の中線はすべて点 (α+β+γ)/3 を通り,これが重心Gである。
証明終(G=(α+β+γ)/3)
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|z|=1 のとき zz=|z|²=1 なので,両辺を z(≠0)で割って z=1/z。
|z₁|=|z₂|=1 のとき,1/z₁+1/z₂ = z₁+z₂ = (z₁+z₂)(共役の和は和の共役)
両辺の絶対値をとると |1/z₁+1/z₂| = |(z₁+z₂)| = |z₁+z₂|(任意のwについて|w|=|w|だから)
証明終
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①点C:OACBの順で平行四辺形なので,対角線OCとABが互いを二等分する。 中点ABの中点=(4+1+3i)/2=(5+3i)/2, 中点OC=C/2 より C=5+3i
②外心P:P=x+yiとし,|P|=|P−4|=|P−(1+3i)| を解く。
|P|²=|P−4|² ⟹ x²+y²=(x−4)²+y² ⟹ x=2
|P|²=|P−1−3i|² ⟹ x²+y²=(x−1)²+(y−3)² ⟹ 2x+6y=10 ⟹ x+3y=5
x=2 を代入して y=1。P=2+i。検算:|P|=√5, |P−4|=|−2+i|=√5, |P−1−3i|=|1−2i|=√5 ✓
③面積:平行四辺形OACBはベクトルOA=4とOB=1+3iではられる平行四辺形。 面積 = |Im(OA·OB)| = |Im(4(1+3i))| = |Im(4+12i)| = 12
答え:C=5+3i,外心P=2+i,面積=12
足場かけ演習(3段)
型A:極形式への変換 AI整理
解答
|z|=√2、θ=3π/4 → √2(cos 3π/4 + i sin 3π/4)模範解答
(1) 2(cos 7π/6 + i sin 7π/6) (2) (√2 eiπ/4)6 = 8ei3π/2 = −8i (3) z = √2 ei(π/4+kπ/2) (k=0,1,2,3)型B:軌跡・領域
解答
中心原点、半径2の円(|z|=2)確信度診断・本番モード
間違いノート
localStorage: sg:complex-numbers:journal
出典・品質レポート
カバー
uncovered
目次トピック網羅マトリクス
| トピック | 参照頁 | 状態 | 試験 | アンカー |
|---|---|---|---|---|
| 複素数平面 | p1 | covered | ★ | #ch1 |
| 極形式と乗法・除法 | p2 | covered | ★ | #ch2 |
| ド・モアブルの定理 | p3 | covered | ★ | #c3 |
| 複素数と図形 | p4 | covered | ★ | #c4 |
| 関連発展問題 | p5 | covered | ★ | #c5 |
| 例題1〜10(基礎・極形式) | p6 | covered | ★ | #examples |
| 例題11〜20(回転・n乗根・図形) | p7 | covered | ★ | #examples |
| 例題21〜30(軌跡・不等式・角度) | p8 | covered | ★ | #examples |
| 例題31〜44(発展・点列) | p9 | covered | ★ | #examples |
| コラム:複素数とベクトル | p12 | covered | — | #columns |
| コラム:メビウス変換 | p52 | covered | — | #columns |
| コラム:ジューコフスキー変換 | p82 | covered | — | #columns |
教材:第1章目次画像(友人教材)。例題解答はAI整理・検算済み。
直前チェックリスト
- |z|² = z·z̄ を即答できる
- 極形式の積・商・回転を説明できる
- ド・モアブルで n 乗を計算できる
- zn=α の解をすべて書ける
- 内分・外分・重心の公式
- |z−a|=r は円、|z−a|=|z−b| は垂直二等分線
- w=αz+β、w=1/z、メビウスの意味
- 平行(比が実数)・垂直(比が純虚数)
- 外心・内心の複素数表示
- 実係数2次方程式の共役解