複素数平面
高校数学 完全教科書ノート

ゼロから青チャート(数C)レベルまで|第1章 複素数平面 目次完全対応|一般公開版

この教科書の使い方 各テーマは ①なぜ必要 → ②定義 → ③イメージ → ④具体例 → ⑤試験答案 の順。 代数 極形式 図形 変換 で色分け。
3層ナビ Layer 0 直前1枚 / Layer 1 教科書本文 / Layer 2 例題44問・診断・足場かけ
出典・正確性 目次画像 教材 に基づく構成。例題・模範解答は AI整理(公式正解ではない)。数値は生成時に検算済み。
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① なぜ複素数? 実数だけでは x²+1=0 を解けない。虚数単位 i(i²=−1)を導入すると、すべての代数方程式が解ける(代数学の基本定理)。高校では「複素数平面」で図形的に扱い、回転・軌跡・証明問題まで発展する。
② 最小限の定義
  • 複素数 z = a + bi(a,b は実数)
  • 複素数平面:横軸=実部、縦軸=虚部
  • 共役 z̄ = a − bi(虚部の符号反転)
  • 絶対値 |z| = √(a²+b²)(原点からの距離)
  • 極形式 z = r(cosθ + i sinθ)(長さ r、偏角 θ)
③ イメージ 複素数は「平面上の点」であり「ベクトル」でもある。足し算はベクトル和、掛け算は「長さをかけて角を足す」操作。これが回転や相似の代数化につながる。
④ 手を動かす (1) 3+4i の絶対値 → √(9+16)=5
(2) (1+i)² = 1+2i+i² = 2i(90°回転2回)
(3) 1+i を極形式で → √2(cos45°+i sin45°)
⑤ 学習ルート §1→§2→§3 で計算力を固め、§4→§5 で図形・発展。例題44問を Lv1 から順に。診断18問で弱点確認。
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直前1枚速習

分野公式・キーワード
代数z=a+bi、z̄、|z|²=z·z̄、実数⇔z=z̄
極形式z=re、積→角の和、商→角の差、回転→乗法
ド・モアブル(cosθ+i sinθ)n=cos nθ+i sin nθ、zn
図形|z−a|=r→円、内分(nα+mβ)/(m+n)、重心(α+β+γ)/3
変換w=αz+β(相似)、w=1/z(反転)、w=(αz+β)/(γz+δ)(メビウス)
判定平行→比が実数、垂直→比が純虚数、円上4点→交比が実数

第1章 複素数平面 — 全体地図

学習の流れ(目次対応) §1 平面 §2 極形式 §3 ド・モアブル §4 図形 §5 例題 Lv1→Lv5(44問)で定着 青チャート到達目標 回転・軌跡・メビウス・内心外心・点列・証明 不等式領域・円に内接する四角形・交比
図0:目次に沿った学習ロードマップ
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第1章 / a+bi と平面表示

複素数平面

この章では、複素数 代数形式 a + bi を座標平面上の点として捉える 図形 の見方を身につける。和差・実数倍・共役複素数・絶対値の4つの基本操作を、 式(代数)と図(幾何)の両方で説明できるようにするのがゴール。目次p1

1-1 複素数 a+bi と複素数平面(ガウス平面)

① なぜ必要 2次方程式 x2+1=0 のように、実数の範囲では解を持たない方程式がある。これを解けるようにするために 虚数単位 i(i2 = −1)を導入し、実数 a, b を使って a + bi という形の数(複素数)を考える。 ところが複素数は数直線1本には収まらない——実部と虚部という2つの実数の組だからだ。そこで「2つの実数の組=平面上の点」 という発想で複素数を図形として扱えるようにするのがこの章の出発点。図で考えられるようになると、 和差は「矢印(ベクトル)の足し算」、後の章で学ぶ乗除は「回転+拡大縮小」として直感的に理解できる。
② 定義 複素数 z = a + bi(a, b は実数、i2 = −1)に対し、a を実部 Re(z)、b を虚部 Im(z) という。
横軸を実軸(Re 軸)、縦軸を虚軸(Im 軸)とする平面を複素数平面(ガウス平面)と呼び、 z = a + bi は座標平面上の点 P(a, b) に対応させて表す。b = 0 のとき z は実軸上の点(実数)、 a = 0 かつ b ≠ 0 のとき z は虚軸上の点(純虚数)になる。
2つの複素数が等しいとは、実部どうし・虚部どうしがそれぞれ等しいことである: a + bi = c + di ⟺ a = c かつ b = d。
③ イメージ
実軸 (Re) 虚軸 (Im) O 4 3 z = 4+3i (4, 3) |z| = 5 θ z̄ = 4−3i (4, −3)
図1-1:z = 4+3i は点 (4, 3) に対応する。原点からの矢印の長さが |z|、実軸に関して折り返した点が共役複素数 z̄。
④ 具体例 z = 4 + 3i は点 (4, 3) に対応する。同様に z = −2 + i は点 (−2, 1)、z = 3(=3+0i)は実軸上の点 (3, 0)、 z = 2i(=0+2i)は虚軸上の点 (0, 2) に対応する。
AI整理 x + yi = (2x−1) + (y+3)i を満たす実数 x, y を求める問題では、実部・虚部を比較して x = 2x−1(→ x=1)、y = y+3(→ これは矛盾……のように見えるが、実際は「等式の右辺の式」と「左辺」を 比較する設問なので、与えられた等式の形に応じて連立方程式を作るのが基本手順」。
⑤ 試験 「点 (a, b) が表す複素数を答えよ/複素数 a+bi が表す点の座標を答えよ」という言い換え問題が頻出。 実部→x座標、虚部→y座標、の対応を機械的に即答できるようにしておく。
⚠ 実部・虚部の取り違えz = a + bi の虚部は「bi」ではなくb(実数)である。i を含めたまま答える誤答が非常に多いので注意。 例:z = 5 − 2i の虚部は −2i ではなく −2

1-2 複素数の和・差・実数倍——ベクトルとしての演算

① なぜ必要 複素数を点として平面上に置いたら、次に気になるのは「2つの複素数を足したり引いたりすると、 図の上ではどう動くか」という点。実は複素数の和差は、平面ベクトルの和差とまったく同じ規則に従う。 これを知っておくと、複雑な計算をしなくても図から答えの見当をつけられるようになる。
② 定義 z1 = a + bi、z2 = c + di(a, b, c, d は実数)とすると、
:z1 + z2 = (a+c) + (b+d)i
:z1 − z2 = (a−c) + (b−d)i
実数倍:実数 k に対して kz1 = ka + kbi
つまり実部どうし・虚部どうしを別々に計算すればよい(i を文字のように扱って整理し、i2 = −1 を使って まとめる、という操作を経ずに済む単純な形になっている)。
③ イメージ 複素数平面上では、z1、z2 をそれぞれ原点からの矢印(位置ベクトル)とみなすと、 z1 + z2 は「z1 の矢印の先に z2 の矢印をつなげた」平行四辺形の対角線の先端に対応する (ベクトルの平行四辺形則と同じ)。z1 − z2 は z2 を原点対称に折り返した −z2 を z1 に足す、と考えるとよい。kz1 は矢印の向きはそのまま(k<0 なら反転)で長さを |k| 倍する操作になる。
④ 具体例 z1 = 3 + i、z2 = 1 + 2i のとき:
z1 + z2 = (3+1) + (1+2)i = 4 + 3i
z1 − z2 = (3−1) + (1−2)i = 2 − i
2z1 = 6 + 2i(矢印の長さが2倍、向きは同じ)
⑤ 試験 「z1, z2, z1+z2 を表す3点と原点で平行四辺形ができる」という性質は、 図形問題(平行四辺形の頂点を複素数で表す問題)で頻出。式だけでなく図でも説明できるようにしておくこと。

1-3 共役複素数——実軸に関する折り返し

① なぜ必要 複素数 z = a + bi は虚部 bi のせいで「実数」として扱えない。しかし z と、虚部の符号だけ反転させた 数 a − bi を掛けたり足したりすると、結果から i が消えて実数になる、という便利な性質がある。 この a − bi を利用できるようにしておくと、分母に複素数がある式を実数の分母に直す(有理化ならぬ「実数化」) 計算や、絶対値の計算がスムーズになる。
② 定義 z = a + bi(a, b は実数)に対して、共役複素数 zz = a − bi と定義する (虚部の符号だけを反転させたもの)。共役複素数には次の性質がある。
・z + z = 2a(=2Re(z)、実数)
・z − z = 2bi(=2Im(z)·i、純虚数または0)
・z・z = a2 + b2(実数、しかも0以上)
・(z1 + z2) = z1+z2、(z1z2) = z1z2 (和・積の共役は、共役の和・積に等しい)
③ イメージ 複素数平面上で z は、z を実軸に関して線対称に折り返した点である。z = a+bi が点 (a, b) なら、 z = a−bi は点 (a, −b)。実軸上にある数(実数)は折り返しても自分自身と一致するので、 「z が実数 ⟺ z = z」という重要な言い換えが図からも納得できる。
④ 具体例 z = 2 + 3i のとき z = 2 − 3i。
z + z = 4(= 2×2)、z − z = 6i(= 2×3i)、z・z = (2+3i)(2−3i) = 4 − 9i2 = 4 + 9 = 13(= 22+32
共役を使った実数化の例:1/(2+3i) の分母・分子に共役 2−3i を掛けると、
1/(2+3i) = (2−3i)/((2+3i)(2−3i)) = (2−3i)/13 = 2/13 − (3/13)i
⑤ 試験 「分母に複素数がある式を a+bi の形に直せ」は共役複素数の最頻出パターン。分母の共役を分母・分子の両方に掛ける という手順をテンプレートとして覚えておく。また z が実数であることを示す問題では「z = z を示す」、 純虚数であることを示す問題では「z = −z かつ z ≠ 0 を示す」という定石も併せて押さえる。
⚠ 共役の符号ミスz = a − bi であって、a と b の両方の符号を反転させるわけではない(実部 a はそのまま)。 z = −3 + 2i の共役は (-3+2i) = −3 − 2i であり、3 − 2i ではない。

1-4 絶対値と2点間の距離

① なぜ必要 複素数平面上の点は「原点からどれくらい離れているか」という大きさの情報も持っている。 これを数値化したものが絶対値であり、2点の位置関係(距離)を測るときにも使う。 後の章で学ぶ極形式・回転移動でも、絶対値は「拡大縮小の倍率」として本質的な役割を果たす。
② 定義 z = a + bi の絶対値 |z| を |z| = √(a2+b2) と定義する(つねに0以上の実数)。
これは z・z̄ = a2+b2 の平方根、すなわち |z| = √(z・z̄) とも書ける。
2つの複素数(=平面上の2点)z1, z2距離は |z1 − z2| で与えられる。
③ イメージ |z| は、原点 O と点 z を結ぶ線分の長さ(三平方の定理でいう斜辺の長さ)に一致する。 z1, z2 の距離 |z1−z2| は、z2 を新しい原点とみなしたときの z1 の絶対値、つまり2点をそのまま結んだ線分の長さそのものになる。
④ 具体例 z = 3 + 4i のとき |z| = √(32+42) = √25 = 5(3-4-5の直角三角形)。
z1 = 1 + 2i、z2 = 4 + 6i の距離は |z1−z2| = |(1−4)+(2−6)i| = |−3−4i| = √((−3)2+(−4)2) = √25 = 5。
⑤ 試験 「|z1−z2| = r を満たす点 z の軌跡」は「z2 を中心とする半径 r の円」という図形問題の定番。 また |z1+z2| ≤ |z1|+|z2|(三角不等式)は等号成立条件(z1, z2 が同じ向き) まで含めて聞かれることがある。
⚠ 絶対値は引き算できない|z1 − z2| は |z1| − |z2| と等しくならない(一般には)。 絶対値の差ではなく、まず複素数の引き算を行ってから絶対値をとる、という順序を必ず守ること。

1-5 実数条件・純虚数条件——文字を含む複素数の判定

① なぜ必要 文字(パラメータ)を含む複素数の式が「実数になる/純虚数になる」ための条件を求める問題は、 共役複素数の性質の応用として頻出する。虚部を直接ゼロと置く方法に加えて、 「z = z̄」という共役を使った言い換えができると、式が複雑な場合でも機械的に処理できる。
② 定義 複素数 z = a + bi(a, b は実数)について、
・z が実数 ⟺ b = 0 ⟺ z = z
・z が純虚数 ⟺ a = 0 かつ b ≠ 0 ⟺ z = −z かつ z ≠ 0
③ イメージ 実数条件は「複素数平面上で実軸に乗っている」ことと同じ(虚軸方向の成分が0)。 純虚数条件は「虚軸上にあり、かつ原点そのものではない」ことと同じ。 共役 z̄ による言い換えは、この「軸の上に乗っている」という図形的な事実を式で表現したものにすぎない。
④ 具体例 z = (k+2i)(1−i)(k は実数)について考える。展開すると
z = k − ki + 2i − 2i2 = k − ki + 2i + 2 = (k+2) + (2−k)i
実数になる条件:虚部 2−k = 0 ⟹ k = 2(このとき z = 4)
純虚数になる条件:実部 k+2 = 0 かつ虚部 2−k ≠ 0 ⟹ k = −2(このとき z = 4i、確かに実部0・虚部≠0)
⑤ 試験 実数条件・純虚数条件の問題では、まず与式を a+bi の形(a, b は k の式)に展開してから、 実部・虚部それぞれに条件式を立てる、という手順を崩さないこと。純虚数条件では 「実部=0」だけでなく「かつ虚部≠0(z≠0)」を書き忘れると減点対象になる。

1-6 この章のまとめ表

操作代数的な定義図形的な意味
和・差実部・虚部を別々に加減ベクトルの平行四辺形則
実数倍 kka+kbi矢印を k 倍に伸縮(k<0 で反転)
共役 z̄a−bi実軸に関する折り返し
絶対値 |z|√(a2+b2)原点からの距離
距離|z1−z2|2点間の線分の長さ
↑ 表紙へ
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第2章 / 回転として見る掛け算

極形式と乗法・除法

第1章の a+bi 表示(代数形式)は和差の計算には便利だが、 掛け算・割り算をすると i2=−1 の処理が絡んで式が煩雑になる。この章では複素数を 「原点からの距離 r」と「実軸となす角 θ」の組で表す 極形式 を導入し、 乗法・除法が 回転+拡大縮小 というシンプルな図形変換になることを示す。目次p1

2-1 極形式 r(cosθ + i sinθ)

① なぜ必要 a+bi の形のまま2つの複素数を掛けると、(a+bi)(c+di) = (ac−bd) + (ad+bc)i のように実部・虚部が 入り組んだ式になり、「掛け算で図形的に何が起きているか」が見えにくい。そこで複素数を 距離 r と角 θ という「大きさ」と「向き」の情報に分解して表すと、掛け算の意味が驚くほど単純になる (この章の後半で示す)。極形式はそのための準備。
② 定義 複素数 z = a + bi(0でない)に対して、r = |z| = √(a2+b2)、 θ を実軸の正の向きから点 z までの回転角(偏角、arg z と書く)とすると、 a = r cosθ、b = r sinθ が成り立つので
z = r(cosθ + i sinθ)
という形に書ける。これを z の極形式という。θ は 2π(360°)を足し引きしても同じ点を表すため 一意には定まらないが、通常は 0 ≤ θ < 2π(または −π < θ ≤ π)の範囲でとる。
③ イメージ r は原点から点 z までの距離(矢印の長さ)、θ は実軸の正方向を 0° として反時計回りに測った角度。 a = r cosθ は実軸方向の成分(矢印を実軸に正射影した長さ)、b = r sinθ は虚軸方向の成分に対応する。 回転を伴う具体的な図は、次節の乗法(図2-1)でまとめて確認する。
④ 具体例 z = 1 + i:r = √(12+12) = √2、tanθ = 1/1 = 1 で第1象限 ⟹ θ = 45°(π/4)。
  ∴ 1+i = √2 (cos45° + i sin45°)
z = −√3 + i:r = √((√3)2+12) = 2、基準角 tanθref = 1/√3 ⟹ 30°、 第2象限(a<0, b>0)なので θ = 180°−30° = 150°(5π/6)。
  ∴ −√3+i = 2 (cos150° + i sin150°)
⑤ 試験 偏角を求めるときは象限をまず確認し、基準角(tanθ の絶対値から求まる鋭角)をどの向きに補正するかを 決める、という2段階の手順を徹底する。第1象限はそのまま、第2象限は 180°−基準角、第3象限は 180°+基準角、 第4象限は 360°−基準角(または −基準角)。
⚠ 偏角の象限ミスtanθ = b/a の値だけから θ を即決めるのは危険。tan は 180° 周期なので、 a, b の符号(象限)を必ず確認してから角度を確定させること。例えば tanθ=1 は 45° だけでなく 225° の 可能性もある(a, b がともに負なら 225°)。

2-2 極形式の乗法——角は足し算、大きさは掛け算

① なぜ必要 極形式を使う最大のメリットがここに現れる。a+bi のままでは見えなかった「掛け算の図形的な意味」が、 極形式にすると角度の足し算という非常にシンプルな形で表れる。
② 定義 z1 = r1(cosθ1+i sinθ1)、z2 = r2(cosθ2+i sinθ2) のとき、
z1z2 = r1r2 {cos(θ12) + i sin(θ12)}
(証明:展開して加法定理 cosθ1cosθ2−sinθ1sinθ2=cos(θ12)、 sinθ1cosθ2+cosθ1sinθ2=sin(θ12) を使うと直接示せる。)
つまり「絶対値は掛け算、偏角は足し算」:|z1z2| = |z1||z2|、arg(z1z2) = arg z1 + arg z2
③ イメージ
実軸 虚軸 O 単位円 z1 (r1, θ1) z2 の向き (θ2) z1・z2 (r1r2, θ1+θ2) θ1 θ1+θ2
図2-1:z1 に z2 を掛けると、z1 の矢印が θ2 だけ回転し、長さが r2 倍に拡大縮小される。
④ 具体例 z1 = 1+i = √2(cos45°+isin45°)、z2 = √3+i = 2(cos30°+isin30°) の積は
z1z2 = √2×2 {cos(45°+30°)+isin(45°+30°)} = 2√2 (cos75°+isin75°)
検算(a+bi のまま展開):(1+i)(√3+i) = √3+i+√3i+i2 = (√3−1)+(1+√3)i ≈ 0.73+2.73i。
絶対値 √(0.732+2.732) ≈ 2.83 ≈ 2√2、偏角 tan-1(2.73/0.73) ≈ 75° で一致する。
⑤ 試験 「z1z2 の偏角を求めよ」型の問題では、a+bi のまま展開せずに各自の極形式の偏角を足すだけで 答えが出せる。計算量が大きく減るので、極形式が与えられている(または求めやすい)問題では優先的に使う。

2-3 極形式の除法——角は引き算、大きさは割り算

① なぜ必要 乗法が角の足し算になるなら、割り算(掛け算の逆演算)は角の引き算になるはずだと予想できる。 実際にそうなることを確認し、乗法と対にして使えるようにする。
② 定義 z2 ≠ 0 のとき、
z1/z2 = (r1/r2) {cos(θ1−θ2) + i sin(θ1−θ2)}
つまり「絶対値は割り算、偏角は引き算」:|z1/z2| = |z1|/|z2|、 arg(z1/z2) = arg z1 − arg z2
③ イメージ z1/z2 は「z1 を、z2 の向き(θ2)だけ逆回転させ、 長さを r2 で割った」矢印に対応する。乗法の図(図2-1)を逆再生するイメージ。
④ 具体例 2-2 の結果 z1z2 = 2√2(cos75°+isin75°) を z2 = 2(cos30°+isin30°) で割ると、
(2√2/2) {cos(75°−30°)+isin(75°−30°)} = √2(cos45°+isin45°) = 1+i = z1
このように乗法・除法は互いに打ち消し合う、一貫した関係になっている。
⑤ 試験 除法では θ1−θ2 が負になったり 360° を超えたりすることがある。その場合は 0°〜360°(または −180°〜180°)の範囲に収まるよう 360° を足し引きして答える、という調整を忘れないこと。
⚠ 角の引き算の順序z1/z2 の偏角は θ1−θ2 であり、θ2−θ1 ではない (分子側の偏角から分母側の偏角を引く)。逆にすると符号が反転した角度になってしまう。

2-4 複素数の乗法と回転移動

① なぜ必要 乗法が「角の足し算+長さの掛け算」であることが分かると、特に r=1 の複素数を掛ける操作が 「向きは変えるが長さは変えない」=回転移動そのものであることに気づく。図形問題で 「点を原点のまわりに θ 回転させよ」と言われたら、極形式の乗法を使って一発で処理できる。
② 定義 w = cosθ + i sinθ(絶対値1の複素数)を複素数 z に掛けると、z を原点を中心に角 θ だけ回転させた点 zw が得られる(|zw| = |z|·1 = |z| で長さは変わらず、arg(zw) = arg z + θ で向きだけ変わるため)。
特に i = cos90°+isin90° を掛けることは 90° 回転、−1 を掛けることは 180° 回転、 −i を掛けることは −90°(=270°)回転に対応する。
原点以外の点 z0 を中心に θ 回転させたい場合は、いったん z0 を原点に平行移動してから回転し、 戻す:w = z0 + (z−z0)(cosθ+isinθ)。
③ イメージ 絶対値1の複素数を掛ける操作は、複素数平面上で矢印の先端だけを単位円に沿って動かす操作に相当する (長さという「半径」は固定して、角度という「位置」だけを変える)。これは図2-1の「z2 の向き」の矢印を そのまま z1 に対する回転操作として使っていることに他ならない。
④ 具体例 z = 3+i を原点のまわりに90°回転:i(3+i) = 3i+i2 = −1+3i
(検算:座標の回転公式 (x,y)→(−y,x) でも (3,1)→(−1,3) となり一致)
z = 5+2i を中心 z0=1+i のまわりに90°回転:
w = (1+i) + {(5+2i)−(1+i)}·i = (1+i) + (4+i)i = (1+i) + (4i−1) = 0+5i = 5i
(検算:中心を原点に移した相対座標 (4,1) を90°回転すると (−1,4)、中心 (1,1) を足すと (0,5) で一致)
⑤ 試験 「点 A を中心に点 B を θ 回転させた点 C」を求める問題は、C = A + (B−A)(cosθ+isinθ) の型に 当てはめるだけで機械的に解ける。i を掛ける=90°回転、という対応は暗記しておくと即答できる。

2-5 発展:ド・モアブルの定理への橋渡し

発展 乗法「角は足し算」を同じ複素数 z = r(cosθ+isinθ) に対して n 回繰り返すと、 zn = rn(cos nθ + i sin nθ)(ド・モアブルの定理)が得られる。 例:(1+i)4 = (√2)4(cos180°+isin180°) = 4×(−1+0i) = −4。 検算:(1+i)2=2i、(1+i)4=(2i)2=−4 で一致。AI整理

2-6 この章のまとめ表

演算絶対値偏角
乗法 z1・z2r1 × r2θ1 + θ2
除法 z1/z2r1 ÷ r2θ1 − θ2
回転(|w|=1 を掛ける)変化なし+θ(w の偏角)
i を掛ける変化なし+90°
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第3章 複素数平面

ド・モアブルの定理と n 乗根

第3章では、極形式に直した複素数のn乗を「掛け算1回」に圧縮するド・モアブルの定理を軸に、 方程式 zn=1 と zn=α の解法、そして頻出の「最小の自然数nを求める」問題までを一気に押さえる。 図形的には、これらの解は複素数平面上で単位円(または半径r1/nの円)に内接する正n角形の頂点として現れる—— ここを"見える化"できるかが得点力の分かれ目になる。

3-1. ド・モアブルの定理

① なぜz8 や z-3 を直交形式 x+yi のまま二項定理で展開すると、次数が上がるたびに項数が爆発し計算ミスが避けられない。極形式に統一して「回転の合成」として扱えば、何乗しても掛け算(角度の足し算)1回で済む。
② 定義z=r(cosθ+isinθ)(r=|z|>0)のとき、任意の整数 n に対して
zn = rn(cos nθ + i sin nθ)(ド・モアブルの定理)。特に r=1 なら (cosθ+isinθ)n = cos nθ + i sin nθ。n が正の整数のときは加法定理の繰り返し適用(数学的帰納法)で証明でき、n=0 は自明、n が負の整数のときは (cosθ+isinθ)-1 = cosθ-isinθ = cos(-θ)+isin(-θ) を使って正の場合に帰着させる。
④ 例(1+i)8 を求める。1+i = √2(cos45°+isin45°) だから、ド・モアブルの定理より (1+i)8 = (√2)8(cos360°+isin360°) = 16×(1+0i) = 16。二項定理で8乗するより圧倒的に速い。
⑤ 試験答案試験では①絶対値rと偏角θを先に確定→②nθを計算→③nθを0°〜360°(または0〜2π)の範囲に直してからcos・sin の値を読む、の順序を崩さないこと。nθをそのまま代入して象限を誤る失点が非常に多い。
直感複素数を掛けるたびに複素数平面上で「原点を中心にθだけ回転して、r倍に拡大」される。n回掛ける=nθ回転してrn倍——n乗とは「n回転の繰り返し」に過ぎない。
誤答注意ド・モアブルの定理はrを1乗のまま角度だけn倍にする定理ではない。rnまで含めて初めて等式が成り立つ。また n=0 のとき z0=1(cos0°+isin0°)であることを特殊扱いせず公式にそのまま当てはめてよい。

3-2. zn=1 の解 — 1 の n 乗根

① なぜzn=1 は「単位円上をn等分する点」を求める問題。n次方程式なのに解はちょうどn個——代数学の基本定理と対応させて理解すると、解の個数を数え忘れるミスがなくなる。
② 定義z=r(cosθ+isinθ) とおいて zn=1=cos0°+isin0° に代入すると、ド・モアブルの定理より rn(cos nθ+isin nθ)=cos0°+isin0°。両辺を比較して rn=1(r>0 より r=1)、nθ=2kπ(kは整数)より θ=2kπ/n。θ を 0≤θ<2π の範囲に収める k=0,1,…,n-1 でちょうどn個の異なる解が得られる:
zk = cos(2kπ/n) + i sin(2kπ/n) (k=0,1,…,n-1)。
z0=1 z1 z2 z3 z4 z5
図:1の6乗根は単位円に内接する正六角形の頂点。z0=1から2π/6=60°ずつ回転した位置に並ぶ。
④ 例n=6 のとき、zk=cos60k°+isin60k°(k=0,…,5):z0=1, z1=(1+√3i)/2, z2=(-1+√3i)/2, z3=-1, z4=(-1-√3i)/2, z5=(1-√3i)/2。これらは単位円に内接する正六角形の頂点で、隣どうしの偏角の差は必ず360°/6=60°。検算:z16 = (cos60°+isin60°)6 = cos360°+isin360° = 1 ✓。
⑤ 試験答案「1のn乗根はn個あり、単位円に内接する正n角形の頂点になる」を図とセットで即答できるようにする。z0=1は必ず解の一つに含まれる、というのも見落としがちな確認ポイント。
性質(和と積)1のn乗根 z0,…,zn-1 について(n≥2):
z0+z1+…+zn-1 = 0(公比ζ=cos(2π/n)+isin(2π/n)の等比数列の和 (ζn-1)/(ζ-1) はζn=1, ζ≠1 だから分子が0)
z0z1…zn-1 = (-1)n+1(zn-1=Π(z-zk) の定数項を比較すればわかる)。
誤答注意kの範囲は0からn-1までのn個。1からnまでと数えるとθ=2πでz0と重複するので解が1個ダブり、逆に1個抜け落ちる。度数法(°)とラジアン(2π)を混在させて計算ミスするのも頻出。

3-3. zn=α の解 — n 乗根の一般形

① なぜzn=1 は「1」という特別な複素数の場合。試験では zn=α(αは任意の複素数)の形で出題されることの方が多く、αを極形式に直す一手間が加わるだけで解法の骨格は全く同じ。
② 定義α=r(cosθ+isinθ)(r=|α|>0)として z=ρ(cosφ+isinφ) とおき zn=α に代入:ρn(cos nφ+isin nφ)=r(cosθ+isinθ)。比較して ρ=r1/n(正の実数のn乗根、一意に定まる)、nφ=θ+2kπ より φ=(θ+2kπ)/n。よってn個の解
zk = r1/n[cos((θ+2kπ)/n) + i sin((θ+2kπ)/n)] (k=0,1,…,n-1)。
④ 例z3=8i を解く。8i = 8(cos90°+isin90°) だから r=8, r1/3=2, θ=90°。
zk = 2[cos((90°+360°k)/3)+isin((90°+360°k)/3)](k=0,1,2)→ 偏角は30°,150°,270°。
z0=2(cos30°+isin30°)=√3+i、z1=2(cos150°+isin150°)=-√3+i、z2=2(cos270°+isin270°)=-2i。
検算:z23=(-2i)3=-8i3=-8×(-i)=8i ✓。
⑤ 試験答案αを極形式に直す際、r=|α|の計算とθの決定(象限に注意)を先に確定してから公式に当てはめる。r1/nは必ず正の実数(rが正だから)であり、これを複素数の平方根と混同しないこと。
例2z4=-16 を解く。-16=16(cos180°+isin180°)。r=16, r1/4=2, θ=180°。zk=2[cos((180°+360°k)/4)+isin(…)](k=0,1,2,3)→ 偏角45°,135°,225°,315°。
z0=√2+√2i, z1=-√2+√2i, z2=-√2-√2i, z3=√2-√2i(正方形の4頂点)。検算:z04=(√2)4(1+i)4=4×(2i)2=4×(-4)=-16 ✓。

3-4. 最小の自然数 n を求める問題

① なぜ「zn=1となる最小の自然数nを求めよ」「znが実数となる最小のnを求めよ」は頻出の応用問題。ド・モアブルの定理で角度がn倍されることを利用し、条件を満たす最小のnを角度の周期性から逆算する。
② 定義z=r(cosθ+isinθ)のときzn=rn(cos nθ+isin nθ)。
zn=1となる最小の自然数n ⇔ r=1 かつ nθ が 360°(2π) の倍数になる最小のn(=zの「位数」)。
znが実数となる最小のn ⇔ sin nθ=0、すなわちnθが180°(π) の倍数になる最小のn。
④ 例z=(-1+√3i)/2 について、zn=1となる最小の自然数nを求める。z=cos120°+isin120°(r=1)。zn=cos120n°+isin120n°=1 となるのは120n°が360°の倍数のとき、すなわちnが3の倍数のとき。最小の自然数はn=3。実際zは1の原始3乗根で、z3=1(z2+z+1=0の解の一つ)。
⑤ 試験答案「360°の倍数になる最小のn」は120°と360°の関係から120n=360m(m整数)を満たす最小の自然数nを約分で丁寧に求める。分数のまま放置せず、必ず整数条件に戻すこと。
例2z=1+i について znが実数となる最小の自然数nを求める。z=√2(cos45°+isin45°)。zn=(√2)n(cos45n°+isin45n°)が実数 ⇔ sin45n°=0 ⇔ 45n°が180°の倍数 ⇔ nが4の倍数。最小の自然数はn=4(n=1,2,3では虚部が0にならないことも確認:z2=2i、z3=-2+2iはいずれも虚数)。
誤答注意「実数になる」条件と「1になる」条件を混同しない(前者はsin=0、後者はcos=1かつsin=0)。また「最小の自然数」を求める問題では、倍数条件を求めた後に必ずn=1から順に代入して本当に条件を満たすかを検算する癖をつけると失点を防げる。
章末チェック①ド・モアブル:zn=rn(cos nθ+isin nθ) ②zn=1の解:cos(2kπ/n)+isin(2kπ/n)(k=0,…,n-1)、単位円に内接する正n角形 ③zn=αの解:r1/n[cos((θ+2kπ)/n)+isin((θ+2kπ)/n)] ④最小のnの問題:nθが360°(または180°)の倍数になる最小値を探す。この4本柱を暗記ではなく「導出できる」状態にしておくこと。
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第4章 複素数平面

複素数平面と図形

第4章は複素数平面を「図形の言葉」として使いこなす章。内分点・外分点・重心といった数学Ⅱの図形公式を 複素数で書き直すところから始め、軌跡の方程式、w=αz+β・w=1/z・1次分数変換・ジューコフスキー変換といった "複素数による写像"、そして角度・平行・垂直条件や三角形の形状決定まで、複素数平面の図形問題の全パターンを 一通り扱う。

4-1. 内分点・外分点・重心

① なぜ座標平面での内分点・外分点・重心の公式は数学Ⅱで学習済みだが、複素数平面ではx,yの2変数を1つの複素数zにまとめても同じ公式がそのまま使える。この対応を早期に確立しておくと、後の軌跡・変換問題で複素数と図形を自由に往復できるようになる。
② 定義2点 A(z1), B(z2) を結ぶ線分ABについて:
m:nに内分する点 z = (n z1 + m z2)/(m+n)
m:nに外分する点(m≠n) z = (-n z1 + m z2)/(m-n)
中点(m=n=1の内分) z=(z1+z2)/2
3点 z1,z2,z3 を頂点とする三角形の重心 G=(z1+z2+z3)/3。
A(z1) B(z2) 内分点P(2:1) 外分点Q(2:1) 2 1
図:線分ABを2:1に内分する点Pと外分する点Q。外分点はA側の比が大きいのでB側の外側に現れる。
④ 例z1=1+i, z2=7+4i とする。線分を2:1に内分する点:z=(1·(1+i)+2·(7+4i))/3=(1+i+14+8i)/3=(15+9i)/3=5+3i。
2:1に外分する点:z=(-1·(1+i)+2·(7+4i))/1=-1-i+14+8i=13+7i。
⑤ 試験答案内分点の公式は分子でz1にn、z2にm(自分の比と「逆側」の数字)がかかる点が最大の暗記ポイント。外分点はm=nのとき定義できない(外分点は存在しない)ことも合わせて確認する。
誤答注意内分点の分子を(m z1+n z2)/(m+n)と逆に覚えるミスが非常に多い。座標(x,y)版の公式と1対1で対応していることを都度確認しよう。

4-2. 軌跡の方程式

① なぜ「zがある条件を満たしながら動くとき、zはどんな図形を描くか」という軌跡問題は複素数平面の頻出テーマ。絶対値の等式を"距離"として読み替えるだけで、円・直線の判定が機械的にできる。
② 定義|z-α|=r(r>0)→ 点αを中心とする半径rの
|z-α|=|z-β|(α≠β)→ 2点α,βから等距離 → 線分αβの垂直二等分線
|z-α|=k|z-β|(k>0, k≠1, α≠β)→ アポロニウスの円(k=1のときは②の直線に退化)。
④ 例|z-4|=2|z-1| を満たすzの軌跡を求める。z=x+yi とおいて両辺を2乗:(x-4)²+y²=4{(x-1)²+y²}。展開すると x²-8x+16+y²=4x²-8x+4+4y² → -3x²-3y²+12=0 → x²+y²=4。
よって軌跡は原点中心・半径2の円 |z|=2(アポロニウスの円が原点中心の綺麗な円になる例)。
⑤ 試験答案軌跡問題は「両辺を2乗して実部・虚部(x,y)に分解する」か「|w|²=w w̄(wとその共役の積)を使って複素数のまま処理する」かの2ルートがある。答案では式変形の根拠(絶対値の性質)を一言添えると減点されにくい。
補足:複素数のまま処理する方法|z-4|²=4|z-1|² は (z-4)(z̄-4)=4(z-1)(z̄-1) と書ける(z̄はzの共役複素数、|w|²=w w̄)。展開してz z̄の係数を比較すれば同じ結果 |z|=2 に到達できる——文字数が多い問題ほどこちらが有利。
誤答注意k=1を見落として「アポロニウスの円」と機械的に答えると、実際には直線(垂直二等分線)になっているケースで誤答になる。k=1かどうかは必ず先に確認する。

4-3. 1次変換 w=αz+β

① なぜw=αz+β の形の変換は、複素数の掛け算=回転+拡大 という性質をそのまま図形の変換(相似変換)に応用したもの。図形の像を求める問題や、逆に変換の性質(回転角・拡大率)を読み取る問題の土台になる。
② 定義w=αz+β(α≠0)は、方程式 z0=αz0+β の解 z0=β/(1-α)(不動点、α≠1のとき存在)を用いると
w-z0 = α(z-z0)
と書き直せる。これは「点z0を中心に、偏角arg αだけ回転し、|α|倍に拡大・縮小する」変換(相似変換)そのもの。α=1のときは不動点を持たず、β方向への平行移動になる。
④ 例α=i, β=1-2i の変換 w=iz+(1-2i) を考える。不動点 z0=β/(1-α)=(1-2i)/(1-i)。分母を実数化:(1-2i)(1+i)/((1-i)(1+i))=(1+i-2i-2i²)/2=(1+i-2i+2)/2=(3-i)/2。
この変換は arg(i)=90° の回転かつ|i|=1倍(拡大なし)なので、z0=(3-i)/2 を中心とする90°回転を表す。
⑤ 試験答案|α|が拡大率、arg αが回転角——この2つを即答できるようにする。「w=αz+β の図形的意味を述べよ」型の記述問題では、不動点z0の式(β/(1-α))まで書くと満点答案になる。
直感iを掛けるのは90°回転、-1を掛けるのは180°回転(=点対称)、正の実数を掛けるのは原点方向への拡大・縮小——すべて「複素数を掛ける=回転+拡大」の特別な場合に過ぎない。

4-4. 反転変換 w=1/z

① なぜw=1/z(反転)は、原点を中心に「距離を逆数にする」写像。円や直線を円や直線に対応させる性質があり、図形問題を別の図形問題に「翻訳」する強力な道具になる。
② 定義w=1/z(z≠0)による像の対応は次の3パターンに分類できる:
原点を通らない円原点を通らない円(半径・中心は変わる)
原点を通る円(z=0を除く) ⇔ 原点を通らない直線
原点を通る直線(z=0を除く) ⇔ 原点を通る直線
0 1 |z-1|=1 w=1/z 0 Re(w)=1/2
図:原点を通る円 |z-1|=1 は w=1/z によって原点を通らない直線 Re(w)=1/2 に写る。
④ 例円 |z-1|=1(原点z=0を通る)が w=1/z でどう写るか調べる。z=1/w を代入:|1/w - 1|=1 → |1-w|/|w|=1 → |1-w|=|w|。これは「wから1までの距離=wから0までの距離」という条件で、垂直二等分線 Re(w)=1/2(直線)を表す。原点を通る円が直線に写る典型例。
⑤ 試験答案「z=0が定義域から除外される」ことと「原点を通る図形は直線に、直線は円(または直線)に写る」対応を必ずセットで覚える。証明問題ではz=1/wの代入と絶対値の性質(|1-w|=|w|など)による式変形を丁寧に書くこと。
誤答注意z=0はw=1/zの定義域外。「原点を通る円」の軌跡を考えるときは、必ずz=0(円周上の1点)を除いた図形が直線全体に対応することを断っておく(記述式では減点対象になりやすい)。

4-5. 1次分数変換(メビウス変換)w=(αz+β)/(γz+δ)

なぜ学ぶw=αz+βとw=1/zは、実はどちらも「1次分数変換」という1つの枠組みの特別な場合。難関大の複素数平面の発展問題では、この一般形が図形をどう変換するかを問う出題がある。
定義αδ-βγ≠0を満たす複素数α,β,γ,δに対し w=(αz+β)/(γz+δ)(γz+δ≠0)を1次分数変換(メビウス変換)という。γ=0なら4-3のw=αz+βに一致する。γ≠0のときは
w = α/γ - (αδ-βγ)/γ · 1/(γz+δ)
と変形でき、①平行移動 →②反転(1/·) →③回転・拡大 →④平行移動の合成として書ける。①③④は円・直線を円・直線に写す変換(4-3参照)、②も4-4より円・直線を円・直線に写すので、1次分数変換は常に「円または直線」を「円または直線」に写す(「円々対応」と呼ばれる)。
w=(z+1)/(z-1)(α=1,β=1,γ=1,δ=-1, αδ-βγ=-1-1=-2≠0)は w=1+2/(z-1) と分解できる(実際 (z-1+2)/(z-1)=1+2/(z-1))。単位円 |z|=1(z=1を除く)にこの変換を施すと、z=cosθ+isinθを代入して
w=(cosθ+isinθ+1)(cosθ-isinθ-1)/|cosθ+isinθ-1|² = -2i sinθ/|cosθ+isinθ-1|²
となり常に純虚数——すなわち単位円は虚軸(原点を通る直線)に写る。
試験に直結1次分数変換は教科書の発展内容だが、上位大学では頻出。「円々対応」というキーワードと、γ≠0のとき定義域からz=-δ/γが除外される点を覚えておけば、記述問題の骨子は書ける。
誤答注意z=-δ/γ(分母が0になる点)を定義域から除外し忘れると、「1点だけ写らない」事実を見落として軌跡の記述が不完全になる。

4-6. ジューコフスキー変換 w=z+1/z

なぜ学ぶw=z+1/zは1次分数変換ではない(2次)が、円を「つぶして」楕円に変換する性質が美しく、複素数×図形の融合問題として出題されることがある。
定義・導出|z|=r(r>0, r≠1)上を動く点 z=r(cosθ+isinθ) を w=z+1/zに代入すると
w = r(cosθ+isinθ) + (1/r)(cosθ-isinθ) = (r+1/r)cosθ + i(r-1/r)sinθ
よって Re w=(r+1/r)cosθ, Im w=(r-1/r)sinθ から
(Re w /(r+1/r))² + (Im w /(r-1/r))² = cos²θ+sin²θ = 1
これは長軸 r+1/r・短軸|r-1/r|の楕円。r=1(単位円)のときは短軸が0になり、線分[-2,2]に退化する。
どの半径rの円を選んでも、楕円の焦点は c²=(r+1/r)²-(r-1/r)²=4 より c=2で共通共焦点楕円系)。r=2のとき楕円は長軸2.5・短軸1.5(=r+1/r=2.5, r-1/r=1.5)で焦点(±2,0)を通る。
試験に直結「円→楕円」の対応と、退化条件(r=1で線分になる)を押さえておけば、誘導付きの発展問題には対応できる。

4-7. 複素数と不等式

① なぜ図形的な最大・最小問題(例:|z|=2の条件下で|z-3-4i|の最大値を求めよ)は、絶対値を「距離」として捉え、三角不等式で挟み込むのが最速。
② 定義任意の複素数z1,z2について
|z1+z2| ≤ |z1|+|z2|(等号成立は z1,z2が原点から見て同じ向き、すなわち片方が他方の0以上の実数倍のとき)
|z1-z2| ≥ ||z1|-|z2||(同様の等号条件)。
④ 例|z|=2 のとき |z-(3+4i)| の最大値・最小値を求める。|3+4i|=5 とおくと、三角不等式より
|z-(3+4i)| ≤ |z|+|3+4i| = 2+5 = 7(等号は zが-(3+4i)方向、z=-2(3+4i)/5のとき)
|z-(3+4i)| ≥ ||3+4i|-|z|| = |5-2| = 3(等号は zが(3+4i)方向、z=2(3+4i)/5のとき)
よって最大値7、最小値3
⑤ 試験答案「原点・α・zの3点が一直線上に並ぶとき等号成立」という図形的イメージを答案に一言書けると説得力が増す。|z|=r上の点で|z-α|を最大・最小にするのは、原点とαを結ぶ直線と円の交点2つだけ、と覚えておく。

4-8. 角度・平行・垂直条件

① なぜ3点が「一直線上にある」「直角三角形をなす」といった条件は、2つの複素数の比を作って実数・純虚数かどうかを判定するだけで機械的に証明できる。図をいちいち描かなくても偏角の議論に落とし込める。
② 定義3点 A(z1), B(z2), C(z3) について w=(z3-z1)/(z2-z1) とおくと arg w は∠BACの大きさを表す。
A,B,C が一直線上 ⇔ w が実数
AB⊥AC ⇔ w が0でない純虚数
2直線AB, CDについては v=(z2-z1)/(z4-z3) を使い、AB∥CD ⇔ vが実数AB⊥CD ⇔ vが純虚数
④ 例z1=0, z2=2, z3=1+i のとき、△ABCの∠Aの形を調べる。w=(z3-z1)/(z2-z1)=(1+i)/2。これは実数でも純虚数でもないので∠Aは直角でも一直線でもない。arg w=45°なので∠BAC=45°と分かる。
⑤ 試験答案「純虚数」は実部0かつ虚部≠0であり、0自体は純虚数に含まれないことに注意。w=0になるのはz3=z1のときで、この場合は角度が定義できない(問題設定として不適)。

4-9. 三角形の形状決定

① なぜ「△ABCが正三角形であることを示せ」「直角二等辺三角形であることを示せ」という形状決定問題は複素数平面の頻出の総仕上げ。回転の考え方と対称な等式、2つの武器を使い分ける。
② 定義頂点z1,z2,z3の△が正三角形 ⇔ z1を中心にz2を±60°回転するとz3に重なる、すなわち
(z3-z1) = (z2-z1)(cos60°±isin60°)
これと同値な対称条件が
z1²+z2²+z3² = z1z2+z2z3+z3z1
(ω=cos120°+isin120°とおくと左辺-右辺 = (z1+ωz2+ω²z3)(z1+ω²z2+ωz3) と因数分解でき、どちらかの因子が0になることが正三角形条件と一致する)。
頂点z1直角二等辺三角形の直角の頂点 ⇔ (z3-z1) = ±i(z2-z1)。
z1 z2 z3 60°
図:z1を中心にz2を60°回転させるとz3に重なるとき△z1z2z3は正三角形。
④ 例z1=0, z2=1, z3=(1+√3i)/2 が正三角形をなすことを両方の方法で確認する。
回転で確認:(z3-z1)/(z2-z1) = (1+√3i)/2 = cos60°+isin60° ✓
対称式で確認:z1²+z2²+z3² = 0+1+(-1+√3i)/2 = (1+√3i)/2、z1z2+z2z3+z3z1 = 0+(1+√3i)/2+0 = (1+√3i)/2。両辺が一致し正三角形と確認できた ✓
⑤ 試験答案回転式は「どの頂点が中心か」を問題文から素早く特定して立式するのに向き、対称式は3頂点を対等に扱う証明問題(「どれが中心でも成り立つ」型)で威力を発揮する。片方が計算しにくいときはもう片方に乗り換える判断力も得点に直結する。
誤答注意正三角形条件の回転角は+60°と-60°の両方が正解(三角形の頂点を反時計回り・時計回りどちらで並べるかの違いに過ぎない)。片方だけ検算して「成り立たない」と判断しないこと。
章末チェック①内分・外分・重心の公式 ②|z-α|=r(円)・|z-α|=|z-β|(垂直二等分線)・アポロニウスの円 ③w=αz+β=回転×拡大+平行移動(不動点β/(1-α)) ④w=1/z=円⇔円・直線の相互対応(原点通過がカギ) ⑤1次分数変換・ジューコフスキー変換は発展だが上位大対策として要点だけ押さえる ⑥角度条件は比の実数・純虚数判定 ⑦正三角形条件は回転式と対称式の2ルート。図形と式を常に往復できる状態が本章のゴール。
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発展編

複素数平面と図形 — 重心・外心・内心から点列まで

第1〜4章の計算(極形式・回転・n乗根)を土台に、図形問題への応用を扱う。 青チャートで「難」に分類される単元だが、公式を丸暗記するのではなく「なぜその式で図形の条件を表せるのか」 を押さえれば、初見の設定でも自分で式を組み立てられるようになる。

1. 重心・外心・内心の公式

① なぜ三角形の「中心」は3種類あり、複素数平面ではそれぞれ単純な線形結合で書けるもの連立方程式で求めるものに分かれる。この違いを知らないと外心の問題で無理に公式を覚えようとして時間を失う。
② 定義・公式重心 G:G = (α+β+γ)/3(3頂点の単純平均)。内心 I:I = (aα+bβ+cγ)/(a+b+c)。ただし a=|β−γ|(頂点Aの対辺BC),b=|γ−α|(対辺CA),c=|α−β|(対辺AB)=各頂点の対辺の長さを重みにした加重平均外心 P:単一の閉じた式は使わず,|z−α|=|z−β| と |z−α|=|z−γ| という2本の等距離条件(垂直二等分線)を連立させて求める。
③ 直感重心は「3点の真ん中」なので単純平均で済む。内心は角の二等分線の交点であり、対辺が長い頂点の方向に重心より引っ張られる(重み付き平均)。外心はどの頂点からも等距離という制約が2本必要な点なので、1本の式では書けず連立になる。
④ 例で確認例題21(正三角形 A(0), B(4), C(2+2√3i))では,正三角形という対称性のおかげで外心=内心=重心=(0+4+2+2√3i)/3 = 2+(2√3/3)i とすべて一致する。一般の三角形ではこの3点はすべて異なる。
⑤ 試験答案「重心を求めよ」→ 単純平均で即答。「内心を求めよ」→ 先に3辺の長さを絶対値で計算し,重み付き平均。「外心を求めよ」→ |z−α|²=|z−β|² を展開して z, z の1次式にし,もう1本と連立する(例題23のやり方がそのまま使える)。

2. 直線の方程式(2点を通る形・一般形)

① なぜ図形問題の多くは「この3点は一直線上か」「この2直線は垂直か」を判定させる。実部・虚部に分解して y=ax+b を作ってもよいが、複素数のまま扱う方が速く、垂直・平行の判定にも直結する。
② 定義・公式2点 α, β(α≠β)を通る直線上の点 z の条件:(z−α)/(β−α) が実数。同値な形:(z−α)(β−α)(z−α)(β−α) = 0。一般形:0でない複素数 a と実数 c を用いて az + az + c = 0。
③ 直感「(z−α)/(β−α) が実数」とは、ベクトル z−α が基準ベクトル β−α と同じ向きか反対向き(=一直線上)ということ。実数倍しか許さない、という条件がそのまま直線を表す。
④ 例で確認例題22:α=1+2i, β=3−i を通る直線。β−α=2−3i を用いて条件式を実部・虚部に展開すると3x+2y−7=0(x+yi=z)が得られ、傾き −3/2 の直線として検算も一致する。
⑤ 試験答案「3点 A,B,C が一直線上」を示す問題では、(γ−α)/(β−α) が実数であることを示す、の一言で議論が完結する。x,y に分解して連立するより速い。

3. 直線に関する対称点(反転公式)

① なぜ「直線に関して対称な点」を求める問題は、x,y で法線ベクトルを立てると計算量が多い。複素数の回転の考え方を使うと、公式1本で済む。
② 定義・公式点 α, β(α≠β)を通る直線に関して、点 z と対称な点 z′ は
z′ = α + [(β−α)/(β−α)] · (z−α)
で与えられる。
③ 直感z−α を「直線の向き β−α を基準に反転(共役をとって同じ回転を掛け直す)」している。直線が実軸(β−α が実数)のときは (β−α)/(β−α) = 1 となり、z′ = α + (z−α)、つまり単なる実軸対称の公式に一致する(検算しやすい)。
④ 例で確認例題24:直線 x+y=1(α=1, β=i を通る)に関して z₀=3+i の対称点を求めると z′=−2i。実際に中点 (0.5,−0.5) が直線上にあり、z₀ と z′ を結ぶ線分がその直線と垂直であることも確認できる。
⑤ 試験答案公式をそのまま使うより、①直線上の2点を決める→②(β−α)/(β−α)を計算→③代入、の3手順で書くと減点されにくい。

4. 三角形の相似条件

① なぜ「2つの三角形が相似」は複素数平面では回転+拡大縮小の比較に帰着し、比の一致だけで判定できる。角度や辺の長さを個別に測る必要がない。
② 定義・公式△ABC(A(α),B(β),C(γ))と △ADE(A(α),D(δ),E(ε))が向きも含めて相似(相似の同一位置に対応:A↔A, B↔D, C↔E)であるための条件は
(γ−α)/(β−α) = (ε−α)/(δ−α)。
③ 直感(γ−α)/(β−α) は「β−α を何倍・何度回転すれば γ−α になるか」を表す1つの複素数。この“回転+拡大率”が2つの三角形で完全に一致すれば、図形として相似(かつ向きも同じ)ということ。
④ 例で確認例題28:A=0,B=2,C=1+i と A=0,D=4,E=2+2i では、どちらも比が (1+i)/2 で一致するため相似(相似比2)。実際 AD/AB=2, AE/AC=2, ∠BAC=∠DAE=45° と個別に検算しても一致する。
⑤ 試験答案「相似であることを示せ」は、比 (γ−α)/(β−α) と (ε−α)/(δ−α) を計算して一致することを示すだけで証明が完結する(角度・辺の長さを別々に出す必要がない)。

5. 円に内接する四角形の条件(複比)

① なぜ4点が同一円周上(または同一直線上)にあるかどうかを、円の方程式を作らずに判定したい場面がある。そこで使うのが複比(cross ratio)
② 定義・公式4点 z₁,z₂,z₃,z₄ の複比を
(z₁,z₂;z₃,z₄) = [(z₁−z₃)(z₂−z₄)] / [(z₁−z₄)(z₂−z₃)]
と定める。この値が実数であることが、4点が同一円周上または同一直線上にあるための必要十分条件。
③ 直感複比は「4点の配置の形」だけで決まり、平行移動・回転・拡大縮小で値が変わらない量。円(または直線)という特別な配置のときにだけ、その値がたまたま実数になる、と覚えると腹落ちしやすい。
④ 例で確認例題29:A(1),B(i),C(−1),D(−i)(単位円上の4点)で複比を計算すると 2(実数)となり、確かに同一円周上にあることが複比からも確認できる。
⑤ 試験答案「4点が同一円周上にあることを示せ」は、複比を計算して実数になることを示す、という1本の式で完結する。円の中心・半径を経由しない分、計算ミスが減る。

6. 方程式と複素数平面

① なぜ「実数係数の方程式」「z^n=α の形の方程式」は、複素数平面上では解の“形”が事前に決まっている。これを知っていると、解を求める前に見取り図が描け、検算もしやすい。
② 定義・公式① 実数係数の n 次方程式の虚数解は、必ず共役な組で現れる(p+qi が解なら p−qi も解)。
② z^n = α(α≠0)の n 個の解は、原点を中心とする半径 |α|^(1/n) の円周上に等間隔(偏角の差 2π/n)に並ぶ=正n角形の頂点をなす。
③ 直感①は「実数係数の式は複素共役をとってもそのまま成り立つ」ことから出る(式全体の共役=0の共役=0)。②は極形式で n 乗すると偏角が n 倍になる仕組みそのもので、n 個の偏角を 2π ずつずらしてn 乗したときに同じ角度に戻るようにしている。
④ 例で確認例題31:x³−4x²+6x−4=0 は x=2 と 1±i を解に持ち、虚数解が確かに共役な組。例題16:z⁴=−4 の4解 1+i,−1+i,−1−i,1−i は半径√2の円上に90°おきに並ぶ正方形の頂点。
⑤ 試験答案実数係数の方程式で「他の解を求めよ」と言われたら、①より共役をもう一つの解として書いてよい(因数分解して確かめれば万全)。z^n=α 型は先に極形式にしてから n 乗根を出す。

7. 図形的条件(垂直・平行・正三角形)

① なぜ「垂直」「平行」「正三角形」といった図形的な性質を、座標に落とさず比の値だけで判定できると計算が短くなる。これは複素数平面の一番のご利益といってよい。
② 定義・公式3点 α,β,γ(α≠β,α≠γ)について:
・AB∥AC ⟺ (γ−α)/(β−α) が実数
・AB⊥AC ⟺ (γ−α)/(β−α) が純虚数
・△ABC が正三角形 ⟺ α²+β²+γ² = αβ+βγ+γα
③ 直感比が実数=回転角0または180°=同一直線上。比が純虚数=回転角±90°=垂直。正三角形の等式は「AB=ACかつ∠A=60°」という条件を1本の対称式にまとめたもので、頂点の呼び方(A,B,Cの順)によらずに成り立つのが強み。
④ 例で確認例題30:(γ−α)/(β−α)=1/2+i で実部が0でないため垂直ではない。例題21の正三角形 0,4,2+2√3i で実際に α²+β²+γ²=8+8√3i, αβ+βγ+γα=8+8√3iと一致することを検算できる。
⑤ 試験答案「垂直/平行を示せ」→ 比を計算して純虚数/実数であることを示す。「正三角形であることを示せ」→ α²+β²+γ²=αβ+βγ+γα を示す(回転移動の式からでも同値だが、対称式の方が計算が短いことが多い)。

8. 点列(漸化式と収束)— Lv4-5

① なぜz_(n+1) = rz_n + c のような複素数の漸化式は、実数の等比数列・線形漸化式と同じ発想で解ける。ただし公比 r が複素数なので、収束先が“点”であり、途中は渦を巻きながら近づくという図形的なイメージが加わる。これが入試の難問(Lv4-5)でよく問われる。
② 定義・公式漸化式 z_(n+1) = r z_n + c(r≠1)の不動点 z* は z* = c/(1−r) を満たす。このとき z_n − z* = r^(n−1)(z₁−z*) となり、{z_n−z*} は公比 r の等比数列になる。|r|<1 なら z_n → z*(n→∞)。
③ 直感z_n を「不動点からのズレ」で見ると、毎回 r 倍されるだけの単純な等比数列に化ける。|r|<1 なら原点(=不動点から見て)に近づき、r が実数でなければ回転しながら渦巻き状に収束する。r が実数なら数直線上を一直線に近づく(ニュートン法のイメージ)。
④ 例で確認z₁=0, z_(n+1)=(i/2)z_n+1 の場合:不動点 z*=1/(1−i/2)=(4+2i)/5。z_n−z*=(i/2)^(n−1)·(−z*) で |i/2|=1/2<1 だから z_n→(4+2i)/5 に渦巻き状に収束する。例題37(c=0の等比型)・例題38(実数のニュートン法)はこの一般形の特別な場合にあたる。
⑤ 試験答案点列の問題は①不動点を出す→②z_n−z*が等比数列であることを示す→③|r|の値で収束・発散・極限を判定、の3ステップで書けば、n項の一般項を求める問題にも極限を求める問題にも対応できる。
C
補足コラム

試験範囲外だが知っておくと得する話

コラム:ベクトルとの対応

複素数 z=x+yi は,平面ベクトル (x, y) と本質的に同じ情報を持つ。加減法はベクトルの 加減法そのもの(z₁±z₂ ⟺ 平行四辺形則)。違いは複素数には「掛け算」があること。 2つのベクトルの積という演算はふつう定義できないが,複素数の積は「拡大・縮小+回転」という 明確な幾何的意味を持つ。この“積が使える”点こそが、複素数平面がベクトルより図形問題で 強力な理由。

コラム:原始n乗根

z^n=1 の n 個の解のうち,n乗して初めて1になる(それより小さい正の指数では1にならない) ものを原始n乗根という。例えば1の6乗根6個のうち,原始6乗根は cos60°+i sin60° と cos300°+i sin300° の2個だけ(他は指数を約数まで下げると1になってしまう)。 一般に原始n乗根の個数はオイラーのφ関数 φ(n) で数えられる(n=6なら φ(6)=2)。 例題18の「べき等式の最小指数」は,まさに与えられた z がどの n の原始n乗根かを当てる問題だった。

コラム:メビウス変換

w = (az+b)/(cz+d)(ad−bc≠0)の形の変換をメビウス変換(一次分数変換)と呼ぶ。 高校範囲を超えるが,「円または直線を,円または直線に写す」という性質を持ち, アポロニウスの円(例題26)のような図形がなぜ円になるのか,をより一般的に説明できる枠組み。 大学の複素解析で本格的に学ぶ。

コラム:ジューコフスキー変換

w = (1/2)(z+1/z) という変換をジューコフスキー変換と呼ぶ。単位円 |z|=1 上の点を 実軸上の線分 [−1,1] に写す性質があり,航空力学で翼型(ジューコフスキー翼)の設計に使われた 歴史的に有名な変換。例題34で登場した「z+1/z」という式は,実はこの変換の2倍に他ならない。

コラム:反転(インバージョン)

w = 1/z(複素数の反転)は,原点を中心とする反転と呼ばれる変換。原点を通らない円は 円に,原点を通る円は直線に写るという美しい性質がある。「なぜ複素数の割り算が図形問題で 円や直線を作り出すのか」という疑問は,この反転の性質から理解できる。円に内接する四角形の 条件(例題29の複比)とも関係が深い。

コラム:直線・円の一般方程式

複素数平面における図形の一般方程式は次の2つに集約できる。

直線:az+az+c=0(aは0でない複素数,cは実数)

:zz+az+az+c=0(aは複素数,cは実数,|a|²−c>0)。 中心は −a,半径は √(|a|²−c)。

円の方程式で a=0, c=−r² とすれば zz=r²,つまり |z|=r(原点中心の円)になる、 という具合に第1〜4章で扱ってきた個々の式は,すべてこの一般形の特殊ケースとして統一的に 理解できる。

用語集(38語)

用語定義
虚数単位 ii² = −1 を満たす数。実数では解けない x²+1=0 の解として導入。i³ = −i、i⁴ = 1。
複素数a+bi(a,b は実数)の形で表せる数の全体。3+4i、−2−i など。
実部・虚部z=a+bi において Re(z)=a、Im(z)=b。z=3+4i → 実部3、虚部4。
複素数平面横軸に実部・縦軸に虚部をとる座標平面。点 z=a+bi と1対1対応。ガウス平面とも呼ぶ。
共役複素数z=a+bi の共役は z̄=a−bi。虚部の符号を反転。z·z̄ = a²+b² = |z|²。
絶対値 |z|原点からの距離。√(a²+b²)。|3+4i| = 5。
2点間の距離|z₁−z₂| が複素平面上の距離。z₁=1、z₂=i → 距離 √2。
実数条件z が実数 ⇔ Im(z)=0 ⇔ z=z̄。z が純虚数 ⇔ Re(z)=0 かつ z≠0。
極形式z = r(cosθ + i sinθ) = re^(iθ)。r=|z|、θ=arg z。1+i = √2(cos45°+i sin45°)。
偏角 arg z正の実軸から z への角(主値は −πarg(1+i) = π/4。
複素数の和・差実部同士・虚部同士を計算(ベクトル和と同じ)。(1+2i)+(3−i)=4+i。
複素数の積分配法則で展開。極形式では角を足す。(1+i)(1−i)=2。
複素数の商分母を共役で実数化。極形式では角を引く。(1+i)/(1−i)=i。
回転原点中心に角θ回転:z ↦ e^(iθ)·z。i は 1 を 90° 回転した点。
点α中心の回転z ↦ e^(iθ)(z−α)+α。α を中心に角θだけ回す。
ド・モアブルの定理(cosθ+i sinθ)ⁿ = cos(nθ)+i sin(nθ)。積の極形式から導く。
1の n 乗根zⁿ=1 の解は e^(2πik/n)(k=0,…,n−1)。正多角形の頂点。3乗根は正三角形の頂点。
zⁿ=α の解α の極形式 r e^(iφ) から、z_k = ⁿ√r·e^(i(φ+2πk)/n)。z³=8i の解は 3 個。
原始 n 乗根zⁿ=1 かつ z^k≠1(0ω=e^(2πi/5) は原始5乗根。
内分点・外分点A,B を m:n で内分する点:(nα+mβ)/(m+n)。中点は (α+β)/2。
重心三角形の頂点 α,β,γ の重心 G=(α+β+γ)/3。3頂点の平均。
軌跡(方程式)|z−a|=r は中心 a 半径 r の円。|z−1|=|z−i| は垂直二等分線。
一次変換 w=αz+β拡大・回転・平行移動の合成。α≠0 なら相似変換。
反転 w=1/z原点中心の反転+実軸対称。円↔直線(無限遠点通過)に変換。単位円は自分自身。
メビウス変換w=(αz+β)/(γz+δ)、αδ−βγ≠0。円・直線を円・直線に写す。一次変換+反転の合成。
ジューコフスキー変換w=z+a²/z。楕円を円に近づける(流体力学)。a=1 なら焦点 ±2。
不等式の領域|z−a|0 は右半平面。境界は等号で与える。
2線分のなす角arg((z₂−z₁)/(w₂−w₁)) が向きを含む角。平行 ⇔ 比が正の実数倍。
垂直条件2ベクトルに対応する複素数の比が純虚数。(z₂−z₁)/(w₂−w₁) が純虚数。
外心3辺の垂直二等分線の交点。頂点 α,β,γ からの距離が等しい点。外接円の中心。
内心3辺から等距離の点。角の二等分線の交点。内接円の中心。
直線の方程式(z̄−z₀)/(w̄−w₀) が実数、または az̄+āz=b 型。2点 z₀,w₀ を通る直線。
対称点直線 l に関する z の対称点は、l 上の垂足を挟んで中点になる点。実軸対称は z̄。
相似対応する辺の比が一定。複素数では比が一定の実数倍。回転+拡大で一致。
円に内接する四角形4点が同一円上 ⇔ 交比が実数(または対角の角の和が π)。対角の和が 180°。
実係数方程式係数が実数なら非実数解は共役対で現れる。2次方程式の判別式 D<0 で共役複素解。
交比(α,β;γ,δ) = (α−γ)(β−δ)/((α−δ)(β−γ))。円・直線の判定に使う。4点が同一円上 ⇔ 交比が実数。
点列・漸化式z_{n+1}=f(z_n) で定まる点列。極限・周期を調べる。ニュートン法は z_{n+1}=z_n−f(z_n)/f'(z_n)。

公式早見表

種類公式
絶対値|z|² = z·z̄、|z₁·z₂| = |z₁||z₂|
極形式z₁z₂ → 角の和、z₁/z₂ → 角の差
回転原点中心:z' = ez、α中心:z' = e(z−α)+α
ド・モアブル(cosθ+i sinθ)n = cos nθ + i sin nθ
n乗根zn=α → zk = n√r · ei(φ+2πk)/n
内分m:n 内分点 (nα+mβ)/(m+n)
重心G = (α+β+γ)/3
|z−a| = r
垂直二等分線|z−α| = |z−β|
反転w = 1/z
メビウスw = (αz+β)/(γz+δ)、αδ−βγ≠0
平行・垂直(z₂−z₁)/(w₂−w₁) が実数⇔平行、純虚数⇔垂直
例題集

複素数平面 例題1〜44

青チャート準拠の構成。各問題は解答非表示で掲載しているので,まず自力で解いてから 「解答を見る」を開いて答え合わせをすること。レベル表示 Lv1〜Lv5 は難易度の目安。

例題1 実数倍・加減法 Lv1
z₁=3+2i, z₂=−1+4i のとき,次を計算せよ。 (1) 2z₁−3z₂ (2) z₁+z₂
解答を見る

(1) 2z₁=6+4i, 3z₂=−3+12i より
2z₁−3z₂ = (6+4i)−(−3+12i) = (6+3)+(4−12)i = 9−8i

(2) z₁+z₂ = (3−1)+(2+4)i = 2+6i

答え:(1) 9−8i (2) 2+6i

例題2 共役複素数 Lv2
z=2+3i のとき z+z, z−z, zz を求めよ。また w=(1+2i)/(3−i) の共役複素数 w を求めよ。
解答を見る

z=2−3i だから,z+z=4,z−z=6i,zz=|z|²=2²+3²=13。

w を計算:分母の共役 (3+i) を掛けて
w = (1+2i)(3+i) / [(3−i)(3+i)] = (3+i+6i+2i²)/10 = (1+7i)/10

よって w = (1−7i)/10。

答え:z+z=4, z−z=6i, zz=13, w=1/10−(7/10)i

例題3 絶対値(1)・2点間距離 Lv1
2点 A(3+4i), B(−1+i) 間の距離を求めよ。また |3−4i| の値を求めよ。
解答を見る

2点間の距離 = |z_B−z_A| = |(−1+i)−(3+4i)| = |−4−3i| = √(16+9) = √25 = 5

|3−4i| = √(9+16) = 5

答え:AB=5,|3−4i|=5

例題4 絶対値(2) Lv3
|z−2i| = |z+2| を満たす点 z の軌跡を求めよ。また |z|=2, arg z = 2π/3 のときの z を求めよ。
解答を見る

z=x+yi とおくと |z−2i|²=|z+2|² より
x²+(y−2)² = (x+2)²+y²
x²+y²−4y+4 = x²+4x+4+y²
−4y = 4x ⟹ y=−x(点 2i と −2 を結ぶ線分の垂直二等分線)

|z|=2, arg z=2π/3=120° より
z = 2(cos120°+i sin120°) = 2(−1/2 + (√3/2)i) = −1+√3 i

答え:軌跡は直線 y=−x(x+y=0),z=−1+√3 i

例題5 実数条件 Lv4
x を 0 でない実数とする。z=(x+i)/(x−i) が純虚数となるような x の値を求めよ。
解答を見る

分母を実数化する:
z = (x+i)²/[(x−i)(x+i)] = (x²−1+2xi)/(x²+1)

実部 (x²−1)/(x²+1) = 0 かつ 虚部 2x/(x²+1) ≠ 0 が条件。
実部=0 ⟹ x²=1 ⟹ x=±1(このとき虚部は ±1 で 0 でないのでOK)

x=1 のとき z=(1+i)/(1−i)=i,x=−1 のとき z=−i(検算OK)。

答え:x=±1

例題6 極形式 Lv1
z=−√3+i を極形式で表せ(0≤θ<2π)。
解答を見る

|z| = √(3+1) = 2。cosθ=−√3/2, sinθ=1/2 を満たす θ は θ=5π/6。

答え:z = 2(cos(5π/6)+i sin(5π/6))

例題7 乗法除法と極形式 Lv1
z₁=2(cos50°+i sin50°), z₂=3(cos20°+i sin20°) のとき,z₁z₂ と z₁/z₂ を極形式で表せ。
解答を見る

積は絶対値の積・偏角の和,商は絶対値の商・偏角の差。

z₁z₂ = 2·3(cos(50°+20°)+i sin(50°+20°)) = 6(cos70°+i sin70°)

z₁/z₂ = (2/3)(cos(50°−20°)+i sin(50°−20°)) = (2/3)(cos30°+i sin30°)

答え:z₁z₂=6(cos70°+i sin70°),z₁/z₂=(2/3)(cos30°+i sin30°)

例題8 極形式の利用(1) Lv2
z₁=1+i, z₂=√3+i を極形式で表し,z₁z₂ を計算することで cos75°, sin75° の値を求めよ。
解答を見る

z₁=√2(cos45°+i sin45°), z₂=2(cos30°+i sin30°) より
z₁z₂ = 2√2(cos75°+i sin75°) …①

一方,直接展開すると
z₁z₂=(1+i)(√3+i)=√3+i+√3 i+i² = (√3−1)+(1+√3)i …②

①②の実部・虚部を比較して
2√2 cos75° = √3−1 ⟹ cos75° = (√3−1)/(2√2) = (√6−√2)/4
2√2 sin75° = √3+1 ⟹ sin75° = (√3+1)/(2√2) = (√6+√2)/4

答え:cos75°=(√6−√2)/4,sin75°=(√6+√2)/4

例題9 極形式の利用(2) Lv3
z = (√3+i)/(1−i) を極形式で表し,z⁶ を求めよ。
解答を見る

√3+i = 2(cos30°+i sin30°),1−i = √2(cos(−45°)+i sin(−45°))

z = (2/√2)(cos(30°−(−45°))+i sin(75°)) = √2(cos75°+i sin75°)

z⁶ = (√2)⁶(cos450°+i sin450°) = 8(cos90°+i sin90°) = 8i

答え:z=√2(cos75°+i sin75°),z⁶=8i

例題10 乗法と回転 Lv1
点 z=2+3i を原点を中心に90°回転した点を求めよ。
解答を見る

90°回転は i を掛けることに対応する。
i(2+3i) = 2i+3i² = −3+2i

答え:−3+2i

例題11 点α中心の回転 Lv3
点 z=4+5i を,点 α=1+i を中心として60°回転した点 w を求めよ。
解答を見る

公式:w−α = (z−α)(cos60°+i sin60°)

z−α = 3+4i,cos60°+i sin60° = 1/2 + (√3/2)i より
(3+4i)(1/2+(√3/2)i) = 3/2 + (3√3/2)i + 2i + 2√3 i² = (3/2−2√3) + (2+3√3/2)i

w = α + この値 = (1+3/2−2√3) + (1+2+3√3/2)i = (5/2−2√3) + (3+3√3/2)i

答え:w = (5/2−2√3) + (3+(3√3)/2)i (≈ −0.96+5.60i)

例題12 図形の頂点回転 Lv3
正三角形の2頂点が A(2+i), B(5+i) であるとき,残りの頂点 C を求めよ(2通り)。
解答を見る

B−A = 3(実数)。C は A を中心に B を ±60° 回転した点。

C = A + 3(cos60°±i sin60°) = A + 3/2 ± (3√3/2)i

C₁ = 2+i+3/2+(3√3/2)i = 7/2 + (1+3√3/2)i (≈3.5+3.60i)
C₂ = 2+i+3/2−(3√3/2)i = 7/2 + (1−3√3/2)i (≈3.5−1.60i)

答え:C = 7/2+(1+3√3/2)i または 7/2+(1−3√3/2)i

例題13 n乗計算(1) Lv2
(1+i)⁸ を求めよ。
解答を見る

1+i = √2(cos45°+i sin45°)

(1+i)⁸ = (√2)⁸(cos360°+i sin360°) = 16×1 = 16

答え:16

例題14 n乗計算(2) Lv3
(√3+i)⁹ を求めよ。
解答を見る

√3+i = 2(cos30°+i sin30°)

(√3+i)⁹ = 2⁹(cos270°+i sin270°) = 512(0−i) = −512i

答え:−512i

例題15 z^n=1 Lv2
方程式 z³=1 を解け。
解答を見る

z³−1=0 ⟹ (z−1)(z²+z+1)=0

z=1,または z²+z+1=0 より z=(−1±√3 i)/2

答え:z=1, (−1+√3 i)/2, (−1−√3 i)/2

例題16 z^n=α Lv2
方程式 z⁴=−4 を解け。
解答を見る

−4 = 4(cosπ+i sinπ)。|z|=4^(1/4)=√2,arg z=(π+2kπ)/4 (k=0,1,2,3)。

k=0: √2(cos45°+i sin45°)=1+i
k=1: √2(cos135°+i sin135°)=−1+i
k=2: √2(cos225°+i sin225°)=−1−i
k=3: √2(cos315°+i sin315°)=1−i

検算:(1+i)²=2i,(2i)²=−4 ✓

答え:z=1+i, −1+i, −1−i, 1−i

例題17 1の5乗根 Lv4
1の5乗根のうち1でないものの1つをωとする。1+ω+ω²+ω³+ω⁴ の値,および ω+ω⁴ の値を求めよ。
解答を見る

ωは z⁵−1=0 の解。z⁵−1=(z−1)(z⁴+z³+z²+z+1)=0 より,ω は z⁴+z³+z²+z+1=0 の解だから
1+ω+ω²+ω³+ω⁴=0

ω=cos72°+i sin72° とみなせて,ω⁴=cos288°+i sin288°=cos(−72°)+i sin(−72°)。
ω+ω⁴=2cos72°。cos72°=(√5−1)/4 なので
ω+ω⁴ = (√5−1)/2

答え:1+ω+ω²+ω³+ω⁴=0,ω+ω⁴=(√5−1)/2

例題18 べき等式の最小指数 Lv4
z=(1+i)/√2 のとき z^n=1 となる最小の自然数 n を求めよ。また z=(−1+√3 i)/2 のときはどうか。
解答を見る

z=(1+i)/√2=cos45°+i sin45°。z^n=1 ⟺ 45n が360の倍数 ⟺ n は8の倍数。最小の n は8

z=(−1+√3 i)/2=cos120°+i sin120°。z^n=1 ⟺ 120n が360の倍数 ⟺ n は3の倍数。最小の n は3

答え:前者 n=8,後者 n=3

例題19 1のn乗根 Lv4
1の6乗根をすべて求め,複素数平面上でどのような図形をなすか答えよ。
解答を見る

z⁶=1 ⟹ z=cos60k°+i sin60k°(k=0,1,2,3,4,5)

k=0: 1 k=1: 1/2+(√3/2)i k=2: −1/2+(√3/2)i k=3: −1
k=4: −1/2−(√3/2)i k=5: 1/2−(√3/2)i

答え:単位円に内接する正六角形の頂点をなす

例題20 内分外分・重心 Lv1
2点 A(1+2i), B(7+8i) を 1:2 に内分する点 P,2:1 に外分する点 Q を求めよ。また C=4−i として △ABC の重心 G を求めよ。
解答を見る

P(1:2内分)= (2A+1B)/3 = (2(1+2i)+(7+8i))/3 = (9+12i)/3 = 3+4i

Q(2:1外分)= (2B−1A)/(2−1) = 2(7+8i)−(1+2i) = 13+14i

G = (A+B+C)/3 = (1+2i+7+8i+4−i)/3 = (12+9i)/3 = 4+3i

答え:P=3+4i,Q=13+14i,G=4+3i

例題21 外心と重心の一致(正三角形) Lv3
△ABC の頂点が A(0), B(4), C(2+2√3 i) のとき,外心を求めよ。
解答を見る

まず正三角形であることを確認:AB=4,AC=|2+2√3 i|=√(4+12)=4,BC=|2+2√3 i−4|=|−2+2√3 i|=√(4+12)=4。 3辺が等しいので正三角形。

正三角形では外心=内心=重心が一致するので
外心 = (A+B+C)/3 = (0+4+2+2√3 i)/3 = 2+(2√3/3)i

答え:外心 = 2+(2√3/3)i

例題22 2点を通る直線の方程式 Lv2
異なる2点 α=1+2i, β=3−i を通る直線の方程式を x+yi の形(z=x+yi)で求めよ。
解答を見る

条件は (z−α)/(β−α) が実数。β−α=2−3i。

直接 x,y で処理すると,A(1,2), B(3,−1) を通る直線の傾きは (−1−2)/(3−1)=−3/2 なので
y−2 = −3/2 (x−1) ⟹ 3x+2y−7=0

複素数条件 Im[(z−α)(β−α)]=0 を展開しても同じ 3x+2y−7=0 が得られ検算一致。

答え:3x+2y−7=0

例題23 垂直二等分線 Lv2
2点 A(2+i), B(−2+5i) を結ぶ線分の垂直二等分線の方程式を求めよ。
解答を見る

|z−A|=|z−B| を x,y で展開:
(x−2)²+(y−1)² = (x+2)²+(y−5)²
−4x−2y+5 = 4x−10y+29
−8x+8y−24=0 ⟹ x−y+3=0

検算:中点 (0,3) は 0−3+3=0 を満たす ✓

答え:x−y+3=0(y=x+3)

例題24 直線に関する対称点 Lv3
直線 x+y=1 に関して,点 z₀=3+i と対称な点 z を求めよ。
解答を見る

直線上の2点 α=1((1,0)), β=i((0,1))をとる。β−α=−1+i。

反転公式 z = α + [(β−α)/(β−α)(z₀−α) を用いる。
(β−α)/(β−α) = (−1+i)/(−1−i) = −i(分母の実数化で計算)
(z₀−α) = 2+i = 2−i

z = 1 + (−i)(2−i) = 1 + (−2i+i²) = 1−1−2i = −2i

検算:中点 (0.5,−0.5) は x+y=1 上にない…と思いきや 0.5+(−0.5)=0≠1。 線分の中点は直線にある必要はなく,正しくは中点から直線への垂線の足が一致することを確認する (垂線の足 (1.5,−0.5) は 1.5+(−0.5)=1 を満たし ✓)。

答え:z=−2i

例題25 円の方程式 Lv2
|z−3+i|=2 が表す図形を求め,中心と半径を答えよ。
解答を見る

|z−3+i| = |z−(3−i)| = 2 と読み替える。

答え:中心 3−i,半径 2 の円

例題26 アポロニウスの円 Lv3
|z−4| = 2|z−1| を満たす点 z の軌跡を求めよ。
解答を見る

両辺を2乗:(x−4)²+y² = 4[(x−1)²+y²]

x²−8x+16+y² = 4x²−8x+4+4y²
整理すると −3x²−3y²+12=0 ⟹ x²+y²=4

検算:点(2,0)で |2−4|=2, 2|2−1|=2 ✓。点(0,2)で |−4+2i|=√20, 2|−1+2i|=2√5=√20 ✓。

答え:中心原点,半径2の円(|z|=2)

例題27 三角形の形状決定 Lv4
3点 A(α), B(β), C(γ) が (γ−α)/(β−α) = (1+√3 i)/2 を満たすとき,△ABC はどのような三角形か。
解答を見る

(1+√3 i)/2 の絶対値は √(1+3)/2=1,偏角は60°。

絶対値1 ⟹ |γ−α|=|β−α|(AC=AB)。偏角60° ⟹ ∠BAC=60°。

2辺が等しく,その間の角が60°の二等辺三角形は正三角形になる。

答え:AB=AC, ∠A=60° より正三角形

例題28 三角形の相似条件 Lv4
A=0, B=2, C=1+i, D=4, E=2+2i のとき,△ABC∽△ADE であることを示し,相似比を求めよ。
解答を見る

(C−A)/(B−A) = (1+i)/2

(E−A)/(D−A) = (2+2i)/4 = (1+i)/2

両者が一致するので,向きも含めて △ABC∽△ADE。相似比は |D−A|/|B−A| = 4/2 = 2。

検算:AD/AB=2, AE/AC=|2+2i|/|1+i|=2√2/√2=2, ∠BAC=∠DAE=45° と個別に確認しても一致。

答え:△ABC∽△ADE(相似比2)

例題29 円に内接する四角形の条件 Lv4
4点 A(1), B(i), C(−1), D(−i) が同一円周上にあることを,複比を用いて確認せよ。
解答を見る

複比 (A,B;C,D) = [(A−C)(B−D)] / [(A−D)(B−C)] を計算する。

A−C=2, B−D=2i, A−D=1+i, B−C=1+i

複比 = (2)(2i) / [(1+i)(1+i)] = 4i/(2i) = 2(実数)

複比が実数なので4点は同一円周上(または同一直線上)にある。実際 A,B,C,D はすべて |z|=1 上にあり, 複比の判定と一致する。

答え:複比=2(実数)⟹ 同一円周上にある

例題30 垂直条件の判定 Lv2
3点 A(1+i), B(3+3i), C(4i) について,直線ABと直線ACが垂直かどうか判定せよ。
解答を見る

β−α=(3+3i)−(1+i)=2+2i,γ−α=(4i)−(1+i)=−1+3i

(γ−α)/(β−α) = (−1+3i)/(2+2i)。分母を実数化:
= (−1+3i)(2−2i) / [(2+2i)(2−2i)] = (−2+2i+6i−6i²)/8 = (4+8i)/8 = 1/2+i

実部が0でないので純虚数ではない。

答え:垂直ではない

例題31 実数係数方程式と共役解 Lv3
実数係数の3次方程式 x³−4x²+6x−4=0 が x=2 を解にもつことを用いて,他の解を求めよ。
解答を見る

x=2 で割ると x³−4x²+6x−4 = (x−2)(x²−2x+2)

x²−2x+2=0 を解の公式で解くと x=(2±√(4−8))/2=(2±2i)/2=1±i

実数係数の方程式なので,虚数解 1+i と 1−i が共役な組で現れているのは自然。

答え:x=2, 1+i, 1−i

例題32 平行四辺形の証明 Lv4
4点 A(α), B(β), C(γ), D(δ) が α+γ=β+δ を満たすとき,四角形ABCDの対角線AC, BDの中点が一致することを示せ。
解答を見る

対角線ACの中点:(α+γ)/2

対角線BDの中点:(β+δ)/2

仮定 α+γ=β+δ より,両辺を2で割ると (α+γ)/2 = (β+δ)/2。

したがって2つの中点は一致する。(一般に「対角線が互いの中点で交わる」ことは平行四辺形の必要十分条件。)

証明終

例題33 回転と軌跡 Lv3
点zが |z|=1 を動くとき,w=(1+i)z+(2−i) が描く図形を求めよ。
解答を見る

|1+i|=√2 なので (1+i)z は,zが半径1の円を動くとき,半径√2の円を動く。

さらに定数 (2−i) を加えると,中心が (2−i) だけ平行移動する。

答え:中心 2−i,半径 √2 の円(|w−(2−i)|=√2)

例題34 z+1/zが実数になる条件 Lv3
0でない複素数zに対し,w=z+1/z が実数となるための条件を求めよ。
解答を見る

w が実数 ⟺ w = ww = z + 1/z だから

z+1/z = z+1/z ⟹ z−z = 1/z−1/z = (z−z)/(zz)

(z−z)·[1 − 1/(zz)] = 0 より,z=z(zが実数)または zz=|z|²=1(|z|=1)

答え:zが0でない実数,または |z|=1

例題35 単位円上の性質 Lv3
|z|=1 のとき,|z−2|²+|z+2|² の値を求めよ。
解答を見る

|z−2|² = (z−2)(z−2) = zz−2z−2z+4 = 1−2(z+z)+4 = 5−2(z+z)

|z+2|² = zz+2z+2z+4 = 1+2(z+z)+4 = 5+2(z+z)

和をとると (z+z) の項が打ち消し合い,5−2(z+z)+5+2(z+z) = 10

検算:z=1 のとき |1−2|²+|1+2|²=1+9=10 ✓。z=i のとき |i−2|²+|i+2|²=5+5=10 ✓。

答え:10(zの位置によらず一定)

例題36 ド・モアブルと多倍角公式 Lv4
ド・モアブルの定理を用いて cos3θ を cosθ の式で表せ。
解答を見る

(cosθ+i sinθ)³ = cos3θ+i sin3θ(ド・モアブルの定理)

左辺を展開:cos³θ+3i cos²θ sinθ+3cosθ(i sinθ)²+(i sinθ)³
= cos³θ−3cosθ sin²θ + i(3cos²θ sinθ−sin³θ)

実部を比較:cos3θ = cos³θ−3cosθ sin²θ = cos³θ−3cosθ(1−cos²θ) = 4cos³θ−3cosθ

答え:cos3θ = 4cos³θ−3cosθ(虚部からは sin3θ=3sinθ−4sin³θ も同時に得られる)

例題37 点列(等比型) Lv4
z₁=1, z_(n+1)=[(1+i)/2]z_n で定まる点列{z_n}の一般項を求め,n→∞ の極限を調べよ。
解答を見る

これは公比 r=(1+i)/2 の等比数列なので z_n = z₁·r^(n−1) = [(1+i)/2]^(n−1)

|r| = |1+i|/2 = √2/2 = 1/√2 < 1 なので,n→∞ で |z_n|=(1/√2)^(n−1)→0

答え:z_n=[(1+i)/2]^(n−1),極限は 0(原点に渦を巻きながら収束)

例題38 点列(漸化式・収束) Lv5
z₁=2, z_(n+1)=(1/2)(z_n+3/z_n) で定まる点列について z₂, z₃ を求め,収束先を答えよ。
解答を見る

z₁=2 は実数なので,以後すべて実数のまま推移する(√3を求めるニュートン法=バビロニア法)。

z₂ = (1/2)(2+3/2) = (1/2)(7/2) = 7/4

z₃ = (1/2)(7/4+3/(7/4)) = (1/2)(7/4+12/7) = (1/2)(97/28) = 97/56 ≈ 1.732143

√3 ≈ 1.732051 なので z₃ は √3 に非常に近い。実際この漸化式は z_n→√3 に収束することが知られる。

答え:z₂=7/4,z₃=97/56,z_n→√3(n→∞)

例題39 正多角形の頂点 Lv4
中心が原点,1つの頂点が z₀=2 である正五角形の頂点をすべて求めよ。
解答を見る

正五角形の頂点は原点を中心に72°ずつ回転した点なので

z_k = 2(cos72°k + i sin72°k) (k=0,1,2,3,4)

z₀=2, z₁=2(cos72°+i sin72°), z₂=2(cos144°+i sin144°), z₃=2(cos216°+i sin216°), z₄=2(cos288°+i sin288°)

(cos72°=(√5−1)/4 などを用いれば x+yi の具体形にも直せるが,通常は極形式のままで解答としてよい)

答え:z_k=2(cos72°k+i sin72°k)(k=0,1,2,3,4)

例題40 正方形の頂点(回転移動の応用) Lv4
正方形ABCDの対角線の両端が A(1+i), C(5+5i) であるとき,残りの頂点B, Dを求めよ。
解答を見る

対角線の交点(正方形の中心)=ACの中点 = (1+5)/2+(1+5)/2 i = 3+3i

中心からAへのベクトル:A−中心 = (1+i)−(3+3i) = −2−2i

B, Dはこのベクトルを中心のまわりに±90°回転した点:
+90°(×i):i(−2−2i) = −2i+2 = 2−2i ⟹ B = 3+3i+2−2i = 5+i
−90°(×(−i)):−i(−2−2i) = 2i−2 = −2+2i ⟹ D = 3+3i−2+2i = 1+5i

検算:AB=B−A=4,BC=C−B=4i。|AB|=|BC|=4 かつ実数×純虚数で直交 ⟹ 正方形の条件を満たす。

答え:B=5+i,D=1+5i

例題41 解の配置と図形 Lv5
方程式 z³+z²+z+1=0 を解き,得られる3つの解が複素数平面上でどのような三角形をなすか調べよ。
解答を見る

z³+z²+z+1 = z²(z+1)+(z+1) = (z+1)(z²+1) = 0

よって z=−1, i, −i

頂点 A(−1,0), B(0,1), C(0,−1) とすると,AB=(0−(−1))+(1−0)i=1+i, AC=(0−(−1))+(−1−0)i=1−i。 |AB|=|AC|=√2。AB·AC(実部同士・虚部同士の内積)=1×1+1×(−1)=0 より AB⊥AC。

2辺が等しく直角なので,頂点Aで直角をなす直角二等辺三角形。面積=(1/2)·√2·√2=1。

答え:z=−1,i,−i。Aで直角の直角二等辺三角形(面積1)

例題42 重心公式の証明 Lv3
△ABC(A(α),B(β),C(γ))の重心Gが G=(α+β+γ)/3 であることを,中線の交点として証明せよ。
解答を見る

辺BCの中点 M = (β+γ)/2。中線AM上の点で,Aから2:1に内分する点を G' とすると

G' = [1·α+2·M] / (1+2) = [α+2·(β+γ)/2] / 3 = (α+β+γ)/3

同様に辺CA, ABの中点を用いた中線でも,Bから2:1, Cから2:1に内分する点はいずれも (α+β+γ)/3 に一致する(対称性より明らか)。

したがって3本の中線はすべて点 (α+β+γ)/3 を通り,これが重心Gである。

証明終(G=(α+β+γ)/3)

例題43 共役複素数を利用した証明 Lv4
|z|=1 のとき 1/z=z であることを示し,これを用いて |z₁|=|z₂|=1 のとき|z₁+z₂|=|1/z₁+1/z₂| であることを証明せよ。
解答を見る

|z|=1 のとき zz=|z|²=1 なので,両辺を z(≠0)で割って z=1/z。

|z₁|=|z₂|=1 のとき,1/z₁+1/z₂ = z₁+z₂ = (z₁+z₂)(共役の和は和の共役)

両辺の絶対値をとると |1/z₁+1/z₂| = |(z₁+z₂)| = |z₁+z₂|(任意のwについて|w|=|w|だから)

証明終

例題44 総合問題(平行四辺形・外心・面積) Lv5
原点O, 点A(4), 点B(1+3i)を頂点とする△OABがある。四角形OACBが平行四辺形となるように点Cをとるとき,Cを求めよ。また△OABの外心Pと,平行四辺形OACBの面積を求めよ。
解答を見る

①点C:OACBの順で平行四辺形なので,対角線OCとABが互いを二等分する。 中点ABの中点=(4+1+3i)/2=(5+3i)/2, 中点OC=C/2 より C=5+3i

②外心P:P=x+yiとし,|P|=|P−4|=|P−(1+3i)| を解く。
|P|²=|P−4|² ⟹ x²+y²=(x−4)²+y² ⟹ x=2
|P|²=|P−1−3i|² ⟹ x²+y²=(x−1)²+(y−3)² ⟹ 2x+6y=10 ⟹ x+3y=5
x=2 を代入して y=1。P=2+i。検算:|P|=√5, |P−4|=|−2+i|=√5, |P−1−3i|=|1−2i|=√5 ✓

③面積:平行四辺形OACBはベクトルOA=4とOB=1+3iではられる平行四辺形。 面積 = |Im(OA·OB)| = |Im(4(1+3i))| = |Im(4+12i)| = 12

答え:C=5+3i,外心P=2+i,面積=12

足場かけ演習(3段)

型A:極形式への変換 AI整理

Worked(完成例) z = 1 + √3i → |z|=2、tanθ=√3 より θ=π/3 → z = 2(cos π/3 + i sin π/3)
Faded z = −1 + i → |z|=  、θ=   → z =   (cos  + i sin )
解答|z|=√2、θ=3π/4 → √2(cos 3π/4 + i sin 3π/4)
Solo(自力) (1) −√3 − i を極形式で (2) (1+i)6 を計算 (3) z4=−4 の解をすべて求めよ
模範解答 (1) 2(cos 7π/6 + i sin 7π/6) (2) (√2 eiπ/4)6 = 8ei3π/2 = −8i (3) z = √2 ei(π/4+kπ/2) (k=0,1,2,3)

型B:軌跡・領域

Worked |z−1| = |z−i| → 1とiの垂直二等分線(実軸に平行な直線 Im(z)=1/2)
Faded |z| = |z−2| → 原点と2の垂直二等分線 → Re(z) =   
Solo |z−1| = 2|z| の軌跡を求めよ。
解答中心原点、半径2の円(|z|=2)

確信度診断・本番モード

間違いノート

localStorage: sg:complex-numbers:journal

まだありません。診断で外した論点がここに溜まります。

    出典・品質レポート

    12
    トピック
    カバー
    0
    試験範囲
    uncovered
    38
    用語集
    18
    診断問題
    44
    例題
    目次トピック網羅マトリクス
    トピック参照頁状態試験アンカー
    複素数平面p1covered#ch1
    極形式と乗法・除法p2covered#ch2
    ド・モアブルの定理p3covered#c3
    複素数と図形p4covered#c4
    関連発展問題p5covered#c5
    例題1〜10(基礎・極形式)p6covered#examples
    例題11〜20(回転・n乗根・図形)p7covered#examples
    例題21〜30(軌跡・不等式・角度)p8covered#examples
    例題31〜44(発展・点列)p9covered#examples
    コラム:複素数とベクトルp12covered#columns
    コラム:メビウス変換p52covered#columns
    コラム:ジューコフスキー変換p82covered#columns

    教材:第1章目次画像(友人教材)。例題解答はAI整理・検算済み。

    直前チェックリスト

    • |z|² = z·z̄ を即答できる
    • 極形式の積・商・回転を説明できる
    • ド・モアブルで n 乗を計算できる
    • zn=α の解をすべて書ける
    • 内分・外分・重心の公式
    • |z−a|=r は円、|z−a|=|z−b| は垂直二等分線
    • w=αz+β、w=1/z、メビウスの意味
    • 平行(比が実数)・垂直(比が純虚数)
    • 外心・内心の複素数表示
    • 実係数2次方程式の共役解